マキロイ 優勝して年間チャンピオン?

今週はDPワールトツアー(旧欧州ツアー)のシーズン最終戦「ツアー選手権」がアラブ首長国連邦のドバイで開催されている。昨年の11月後半から約1年にわたっておこなわれてきたツアーの最終戦である。

3日間の競技が終了して、ローリー マキロイ(36歳)が首位タイに立った。この大会に優勝すると同時に、シーズンを通してポイントで競う年間王者のタイトルも手にするチャンスが大きくなってきた。

今大会のほうはマキロイのあとを僅差で追いかける有力な選手が多くいるので、けっして油断はできない。1打差の3位タイには、マット フィッツパトリック、テリル ハットン、トミー フリートウッドらがいる。

フィッツパトリック(31歳)は2022年の「全米オープン」の覇者で、直近の優勝は23年10月にDPワールトツアーの大会で、現在の世界ランキングは30位の選手である。

ハットン(34歳)はLIV所属の選手だが、今年9月におこなわれた「ライダーカップ」のメンバーにも選出された実力派。だが、ミスを犯したとき冷静さを保つことができない性分なので、優勝には疑問符がつきそうだ。

フリートウッド(34歳)は、DPワールツアーで8勝の実績があるにもかかわらず、なかなか米ツアーで勝てなかった。何度も何度も最終日のバックナインで自滅し、優勝に手が届かなかったが、今年8月の米ツアー最終戦「ツアー選手権」でついに優勝を果たした。現在世界ランキング4位にいて、マキロイにとっては手強い選手となる。

年間王者のタイトルは、ほぼマキロイで決まりそう。マキロイを脅かす存在は、獲得ポイント数の差から現在ポイントランキングで3位にいるハットンのみだ。しかし、パットンが逆転するためには優勝するしかなく、その場合でもマキロイが10位以下の成績におわる必要があるので、首位のマキロイがそこまで順位を落とすことは考えにくく、非常に厳しい条件である。最終日の行方を見守りたい。

なお、米PGAツアーでプレーすることを目標に今季DPワールトツアーに挑戦している中島啓太は、この大会で現在首位と5打差の18位タイの位置にいる。最終日1つでも2つでも順位を上げることが求められる。

また、米LPGAツアーの大会にスポンサー推薦で出場したトランプ大統領の孫娘カイトランプ(18歳)は、予選ラウンドの2日目5オーバー75の成績で、出場選手中最下位の成績で予選落ちが決まった。しかし、2日目はバーディーを4つも奪い初日より8打いいスコアでホールアウトした。