PGAツアー ラテンアメリカ

米PGAの下部組織に2012年創設されたPGAツアーラテンアメリカ(PGA Tour Latinoamérica)があります。メキシコ以西の南アメリカ大陸をエリアとするツアーで、シーズンは、3月から5月(現地の秋)までおこない、冬の間中断して、10月から12月(現地の春)の間再開します。今季は合計で20試合開催されます。

今季最終戦のひとつ前の試合として、先週(11月14日~17日)、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、「114 アルゼンチンVISAオープン」が開催されました。

この大会に出場していたアメリカ人ブランダン・マシューズ選手は、最終日トータル11アンダーでホールアウトし、リカード・セリア選手とサドンデスプレーオフとなりました。

ブランダンは、米国テンプル大学卒の25歳、2017年に下部ツアーで1勝した実績がある選手です。

プレーオフ最初の2ホールを互角とし、3ホール目に相手のセリア選手が先にバーディーを決めたので、彼も8フィートのバーディーを決め、勝負を次のホールに持ち越さなければならない状況となりました。

彼がその大事なパットを打つ瞬間、グリーンを囲むギャラリーより奇声が発せられ、それに気をとられたマシューズ選手は、パットをはずし、優勝をのがしてしまいました。

彼は、パットをはずした後に声がしたほうを差し、抗議のジェスチャーをしましたが、どうにもなりません。しかし、試合後彼が控室でショックのあまり呆然としていると、大会関係者がやってきて事情を説明しました。奇声を発したのはダウン症の障害を持つ中年男性で、どうか許してやってほしいと。

マシューズ選手は事情を理解し、しばらくして控室を出てその男性のもとに行き、ハグをして、サイン入りの手袋をプレゼントしました。すばらしい行為です。感動です。マシューズ選手には、今後きっといいこと(優勝)が起きるとみんなで信じましょう。

https://twitter.com/pgatourla/status/1196456047873011713