10/25のブログで少し触れたアピアレンスフィー(appearance fee) – 順位ごとの賞金とは別にその大会に出場することで選手が得る収入–に関して面白いニュースが出ていましたので紹介します。
今年2月、中東の大国サウジアラビアで、「サウジ・インターナショナル」という大会が初めて開催されました。いままで、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦などの国では欧州ツアー競技が開催されてきましたが、サウジアラビアでははじめてとなりました。
大会関係者は、初回大会ということで注目度をあげ、メディアに取り上げてもらうため、ダスティン・ジョンソン、マスターズを優勝したパトリック・リード、ブルックス・ケプカらトッププレイヤーを米PGAツアーより招待し、欧州ツアーからもジャスティン・ローズ、前年マスターズを制したセルジオ・ガルシアがアピアレンスフィーを条件に参加しました。
大会は、知名度抜群のダスティン・ジョンソンが優勝し、大いに盛り上がりましたが、その陰で問題がひとつ発生しました。アピアレンスフィーをもらって出場したセルジオ・ガルシアが2日目のプレーを終えて失格となったのです。フラストレーションからいくつかのグリーンの表面を傷つけたことが失格の理由でした。
ガルシアは、第2回めとなる来年の大会(1/30-2/2)に出場するが、アピアレンスフィーは受け取らないと表明しています。また、昨年受け取った約64万ドル(6900万円)を失格になった後も返却していないことも明らかにしました。
前回はアピアレンスフィーを受け取りながらも、十分な活躍ができないどころか失格になって申し訳ない。今回は自分の名誉を挽回するためにも自腹を切って参加するというところでしょうか。
大会を優勝したダスティン・ジョンソンが受け取った賞金は、わずか$583,330です。優勝賞金をも上回るアピアレンスフィーの高額さには驚いてしまいます。
最後に、この大会のフルネームはSaudi International powered by SoftBank Investment advisers といい、ソフトバンクグループがメインスポンサーとなっています。大会前のプロアマ戦では、ZOZO選手権のときのように孫正義さんが、超有名選手とラウンドする姿がきっとあると思います。