ハワイで開催されていた米PGAツアーの「ソニー・オープン(Sony Open in Hawaii)」は、最終日先週に続いてプレーオフでの決着となりました。 最終ホール(パー5)でバーディーを奪い、プレーオフに持ち込んだキャメロン・スミスが、ブレンダン・スティールをプレーオフ1ホールめで下し、個人としては米PGA初優勝しました。
個人として初優勝というのは、2人一組で対戦するチューリッヒクラシック(Zurich Classic of New Orleans)にジョナス・ブリックスト(Jonas Blixt)選手と組んで2017年の大会に優勝しているからです。この時もプレーオフで勝っています。だた、試合後のインタビューでは、ここ数年間個人として優勝を、ずっと目指して頑張っていたのでとてもうれしいと答えています。
彼は、童顔で26歳なのですが、ぱっと見ると未成年のように見えます。全般的に日本人が海外に行くと、幼く見られレストランでお酒を注文すると、パスポートの提示を要求されることがありますが、オーストラリア人の彼は非常にめずらしいと思います。
今大会は、降雨によってコースコンディションが次第に悪くなり、激しい風とともに選手を悩ませました。通常プレーオフは18番ホールの繰り返しでおこなわれますが、18番ホール内に溜まった雨のため、パー4の10ホールに急遽変更になりました。そのような悪天候の中での勝利は、他の選手がスコアを伸ばせない中、非常に意義のあるものです。
オーストラリア人のキャメロン・スミスは、母国で山火事に被災した人のために、何か自分にできることはないかと、この大会で寄付活動を始めました。その強い思いが天に通じたのか、もちろん彼に運と実力があったからですが、見事優勝することができました。優勝のコメントの中に「(被災して)非常につらい時を過ごしている母国のひとたちが(この勝利で)ほんの少しでもうれしい気持ちになってもらえればいい(You know, me winning here. I just hope that just brings a little bit of joy to some people that are going through some tough times.) 」
キャメロン・スミスは、この勝利で世界ランキングが先週の54位から31位となりました。2年間の米PGAツアーのシード権とともに、4月におこなわれるマスターズへの出場権も手にしました。また、7月の東京オリンピックへも現在ランキング13位のアダムスコットに次いで出場できる可能性も見えてきました。ことしの彼の活躍に注目です。
(上の動画が同郷のマーク・リーシマン、下の動画がキャメロン・スミスです)