ハワイで開催された2020年最初の米PGAツアー競技「セントライ・チャンピオン・トーナメント(Sentry Tournament of Champions)」は、3選手によるプレーオフにもつれこむ展開となりました。
首位で最終日をスタートしたエグザンダー・シャフレと同じ最終組でまわる一打差のジャスティン・トマスが後半まで首位争いを演じていました。しかし、彼らの2組前のグループでまわるパトリック・リードが66の好スコアを出し14アンダーでホールアウトしたのち、最終ホール18番で思わぬ出来事が起こりました。
18番ホールは、打ち下ろしの左ドックレッグのパー5で、2オン可能です。トマスは15アンダー、1打リードして残り1ホールです。シャフレは1打差の14アンダーです。ふたりとも勝つためには、バーディー以上がどうしてもほしいところです。
両者ティーショットをフェアウェイに打った後、グリーンを狙って2打目を放ったトマスは、左に大きく曲げハザード内へ入れてしまいます。シャフレは、距離はかなり残ったものの2オンに成功します。
1打払ってドロップしたトマスは、4打目をピンから8.5フィートの位置につけますが、パーパットをはずしてボギーとし1打落とします。2オンに成功したシャフレは、2パットであがれば15アンダーで優勝でしたが、惜しくも3パットしてしまいます。
結果、ジャスティン・トマス、エグザンダー・シャフレ、パトリック・リードの3人が14アンダーで並び、決着はプレーオフとなりました。1ホール目、バーディーがとれなかったシャフレが脱落し、2ホール目は、トマス、リードともバーディーとし、3ホール目でバーディーをとったトマスが優勝しました。トマスは通算12勝目の勝利で、負けたリードはプレーオフの対戦成績が2勝2敗です。
パトリック・リードと言えば、12月8日のブログで書いているように、タイガーの大会「Hero World Challenge」3日目、ウエストランド内で2度にわたってボールの後ろ側の砂をクラブで取り除き、ホールアウト後に2打罰を受けました。この行為がフェアプレーの精神より大きく逸脱しているため、その後の試合でギャラリーよりやじが飛ぶようになりました。
今回もプレーオフ3ホール目で、リードが入れればバーディーとなるパットの際、グリーン周りより「Cheater! (ズル!」とやじが飛んでいます。もちろんリードがパットを打ったあとで。リードがファンの信頼を回復するまでには相当な時間が必要なようです。