1月27日と30日の当ブログで、現在の米PGAツアーとは異なるゴルフ組織、プレミア・ゴルフ・リーグ(Premier Golf League)の立ちあげが、早くて2022年に検討されていると紹介しました。
トッププレーヤー48名が年間17試合を世界中でおこない、トーナメントの賞金総額は、現在の米PGAのツアーを上回り、シーズン最終戦はチーム戦形式をとり、賞金総額は4000万ドルとなる賞金的には非常に魅力のあるリーグです。
しかし、4つのメジャー大会には出場することができますが、米PGAツアーとのかけもちは許されず、トップ選手は米PGAツアーかプレミア・ゴルフ・リーグのどちらかを選択しなくてはなりません。
リーグ創設の出資者として、サウジアラビア系のファンドという噂が流れましたが、いまだにはっきりしません。トップ中のトップの選手には、チームのオーナー的立場が保証されるなど、まだまだ全貌が見えてこない中、タイガーウッズ、フィルミケルソンなどは、現在詳細を検討中としていました。
そんななか、この問題について、世界ランキング1位のローリー・マキロイは、今週開催の「WGCメキシコ選手権」前の記者会見の席上で、全体が大きくリーグ創設の方へ流れない限り、自分は加わらないと表明しました。
その理由として、米PGAツアーというゴルフの王道を今後も歩んでいきたいという気持ちが強いことを挙げています。また、この試合には出よう、この試合はパスしようというような自分自身のスケジュール調整の自由がきかなくなり、拘束される部分が出てくることが好ましくないとしています。確かにゴルフは個人戦ですが、最終戦はチームとして戦うため、不参加ということは許されないでしょう。
いままでも、マキロイはことあるごとに自分の意見をはっきり述べてきており、今回もトッププレーヤーとして先陣をきったかたちです。彼の思いが大勢となるのか、それともプレミア・ゴルフ・リーグ創設のほうに流れが傾くのか予断を許しません。
米PGAツアーは、弱肉強食の世界というか、実力だけがものをいうオープンな世界で、プレーヤーとして過去の実績が働くのは、歴代優勝者として優勝した大会に出場できるくらいのものです。仮にメジャー大会に1度や2度優勝し、知名度があがっても、年齢とともに体力・実力が落ちていけば、ツアーカードを失い、試合に出場することさえままならぬことになり、生活の糧を失います。
仮に努力してツアーカードを維持し続けたとしても、50歳になるまで、20代前半の若くて体力のある選手と、互角に戦い続けるのはとても大変なことです。40代の選手で、知名度と人気があり、実績もある選手にプレミア・ゴルフ・リーグ参加に打診があり、その選手が受けたとしても、不思議ではないような気がします。
今後の動きを注目していきましょう!