ジョーダン・スピース(Jordan Spieth)が不振にあえいでいます。先週の米PGAツアー「ファーマーズインシュアランスオープン(Farmers Insurance Open)」を55位タイで終え、今週の世界ランキングでは、とうとう50位以内から陥落し51位となりました。そして、今週の「WMフェニックス・オープン(Phoenix Open)」でも予選落ちとなったので、順位を51位からさらに落としそうです。
スピースは、2015年の年には、マスターズ優勝、全米オープン優勝、全英オープン4位、全米プロ選手権2位とメジャー2勝をあげ、世界ランキング1位となり、その翌年のマスターズも2位に入るなど破竹の勢いでしたが、2017年の全英オープンに優勝して以来、1勝もあげていません。
フェニックス・オープン2日めも、あの有名なパー3、16番ホールで、9フィートの位置から3パットし、最終ホール(9番)では、バーディーをとらなくては予選通過ができないという非常に大事な場面で、ピンまで残り147ヤードの2打目をグリーン右のバンカーに入れ、ボギーとしています。
世界のトップ選手にとって、世界ランキング50位以内から落ちるということは、耐えきれない不名誉なことですが、現実の問題として痛感するのは、50位以内の選手に参加資格のあるWGCの大会に参加できなくなることです。トップの選手と競い合う大事なチャンスを失うことになります。今後の予定として、2月20日からWGCメキシコ大会選手権があり、3月25日からはWGCデル・デクノロジー・マッチプレーが開催されます。この大きな大会に出場することは、4月のマスターズに向けて最適な準備、調整となります。
ただ、2015年のマスターズを優勝した実績のあるスピースですが、世界ランキング50位からはずれた現在の実力では、マスターズ2勝目の達成はなかなか難しいと言わざるを得ません。世界ランキング50位外の選手がマスターズを優勝するということは、競馬にたとえるなら大穴みたいなもので、勝負事なので何がおきるかわかりませんが、確率は非常に、非常に低いものとなります。一般の人にはあまり知られていなかった、昨年の全英オープン
を優勝したシェーン・ローリー(Shane Lowry)も大会前のランキングは33位でした。