3月4日から8日まで中東のカタールで開催されていた欧州ツアー「カタールマスターズ」は、プレーオフ5ホールめで優勝が決まる接戦でした。優勝したのは、スペイン人のジョルグ・カンピロ(Jorge Campillo, 33歳)選手です。欧州ツアーで昨年1勝あげており、この優勝が2勝目となります。
プレーオフで敗れたのは、ディビッド・ドライスデイル(David Draysdale)という44歳のスコットランド人プレーヤーでしたが、優勝したカンピロ選手よりも、こちらのドライスデイル選手の方がメディアに大きく取り上げられました。というのは、彼がこの大会に出場したのが、ツアー通算498試合めでしたが、いまだに勝利がなく、今回も最後の最後で勝利を逃したからでした。
欧州ツアーの年間試合数を約40としても、12年以上ツアーでプレーし続けたことになり、ツアー1勝までが本当に長い道のりとなっています。2004年と2006年に欧州の下部ツアーで1勝ずつあげていますが、欧州ツアーではまだ勝てていません。
文字通り世界中を転戦するゴルファーの世界で、彼のような苦労人選手のことを「ジャーニーマン(Journey man)」と呼びます。中堅選手クラスのやや下部に属し、あまり実入りの多くないものも含め、仕事を求めて旅(journey)を続ける選手のことです。現在彼のキャディーは、奥さんのビクトリアさんで、小さいときからお互い知っている仲で、2004年に結婚しています。夫婦で早く欧州ツアー1勝を勝ち取ってほしいと願っています。
なお、この大会に日本人としてひとり出場している川村昌弘選手は、53位タイの成績で終了し、5082ユーロを獲得しました。来週開催予定だった欧州ツアー「ケニア・オープン」は、コロナウィルスの影響で中止となりましたので、いったん日本に帰国するのではないかと思います。彼はときどきゴルフダイジェストオンラインに、欧州ツアーでの戦いの様子について寄稿していますので興味のある方は、チェックしてみてください。