昨日のブログで 追加のコメントとして「全英オープン」は延期ではなく、中止になるとお伝えしました。これは、アメリカの雑誌ゴルフダイジェスト(Golf Digest)のオンライン版が、匿名を条件にある大会関係者が語った話として速報したことに基づいていました。
しかし、「全英オープン」を主催するR&Aは、「現時点では、まだあらゆる選択肢を検討している」との声明を発表し、中止、延期についてまだ何も決定していないと説明しました。
その発表がなされたあとも、ゴルフダイジェストオンライン版は、全英オープンは中止の見込みであると続報記事を書いています。その根拠として、R&Aは今回のコロナウィルスの蔓延のようなパンデミックに対して、それをカバーする保険に入っており、その保険金を全額受け取るためには、中止決定の判断をある期日までにおこなう必要があり、その期日が刻一刻と迫ってきているからだとしています。同様の事情で、テニスの全英オープンも延期ではなく、中止となったと伝えています。
今回開催されれば、149回めとなる「全英オープン」ですが、大会を主催するR&Aは、金銭的損害を受け、組織が弱体化することがないよう、あらゆる事態を想定し、保険に加入するなどの対策を講じて、伝統のある「全英オープン」を守ろうとしています。
「全英オープン」の第1回目は1860年に開催され、ゴルフの世界で最も長い歴史をもつ大会です。1860年といえば日本では徳川時代の末期で、倒幕に向けちょんまげ姿の武士が、刀を振り回していた時代です。「全英オープン」が中止となる事態はとても残念ですが、R&Aの姿勢には敬服するのみです。