米PGAツアー再開後第3戦めとなる「トラベラーズ選手権」は、ダスティン ジョンソン(Dustin Johnson)が優勝して幕を閉じました。
最終日の彼のプレーは、雷雨による中断を挟みながらも、不安定なものでした。13番ホールではティーショットを左に曲げOBとしてダブルボギー。15番(パー4)のティーショットは、フェアウェー左サイドの池に入ったかと思われましたが、ギリギリで残って命拾い。ジョンソンは靴を脱いでズボンをまくり上げ、池の中に入って打ちましたが、信じられないチョロ球。それでも3打目をピンに寄せ、なんとかパーでしのぎました。続く16番(パー3)でも、1打めをグリーン右のバンカーに入れ、バンカーショットをピンに寄せきれずにボギーとする「よれよれ」のプレーでした。
それでも、ホールアウトしている2位の選手に1打差をつけて迎えた最終18番ホール。彼が放ったティーショットは、351ヤードと圧巻の飛距離でフェアウェーをとらえ、最後は見せ場をつくりました。難なくパーでホールアウトし、米PGAツアー通算21勝目を達成しました。(18番のティーショットは以下の動画で)
ジョンソン選手が前回優勝したのは、2019年2月のWGC選手権メキシコ大会なので、膝の手術を受けたことなどの影響もあり1年4か月ぶりとなります。しかし、今まで13シーズンにわたり最低1勝あげており、これは現役の選手としては最長の記録です。この記録を上回る選手は、アーノルドパーマーとジャックニクラウスのレジェンドふたりで、ともに17シーズンとなります。
今回新製品のテーラーメイド製パター「Truss TB1モデル」を使用したことも勝因にひとつかもしれません。この大会が始まるまでジョンソンのストロークゲイン:パッティング(Stroke Gained Putting)は、ツアー選手中134位とひどい成績でしたが、この大会の4日間に限れば4位と新パターの効果は絶大です。
ダスティン ジョンソンは、2016年の「全米オープン」を優勝しています。ツアー21勝・メジャー1勝の実績で、ディビス ラブ3世(Davis Love III)とラニー ワドキンス(Lanny Wadkins)は、すでに「ゴルフ殿堂」入りを果たしているので、現在36歳の彼が50歳になったときにほぼ間違いなく「殿堂入り」です。
今週の米PGAツアーは、ミシガン州デトロイトで「ロケットモーゲジクラシック(Rocket Mortgate Classic)」が開催されます。引き続きウォッチしていきましょう!