世界ゴルフランキング再始動

6月11日から開催される「チャールズ シュワブ チャレンジ(Charles Schwab  Challenge)」で、米PGAツアーが再開しますが、それと同時に凍結状態だった世界ランキングも動き始めます。今年3月12日「プレーヤーズ選手権(The Players Championship)」の初日を終了した時点から米PGAツアーはすべての試合を中止あるいは延期としたため、この時点で世界ゴルフランキングも凍結されることになりましたが再始動です。

しかし、米PGAツアーとその下部ツアー「コーンフェリーツアー」だけが再開されますが、世界ランキング対象となるその他の世界中のツアーは中断したままで、再開の見込みすらたっていないツアーも数多くあります。

欧州男子ツアーの再開は、7月22日からの「ブリティッシュマスターズ(Betfred British Masters hosted by Lee Westwood)」と約1か月遅れとなり、欧州ツアーを主戦場としている選手からは、自分たちがプレーできない間に、プレーすることができた選手がポイントを稼いで、ランキング上位に上っていってしまうと不満の声があがりました。

欧州ツアー側は、その不利な状況を解決するため、欧州ツアーの選手のポイントは現在のまま凍結して減らさないか、あるいは欧州ツアーが再開したときにその大会で獲得できるポイントを増やすことを要求しましたが、いずれも受け入れられませんでした。

ただ、欧州だけでなく世界中のトッププレーヤーに大きく関係するメジャー大会とWGC(世界ゴルフ選手権)の出場資格については、3月に凍結状態となったランキングが使用され、試合に出ることができない選手にたいして配慮がなされます。

何事も、やり始めること(今回はランキングを凍結すること)は比較的容易だが、どう戻していくのか、その「出口戦略」がむずかしいとよく言われますが、まさしく世界ランキングの問題もこれにあたりそうです。欧州ツアーの言い分を聞くのであれが、アジアンツアー、日本ツアーはどうするのか、ということになります。とりあえず、米PGAツアーの再開と世界ランキングの再開を、ファンとして素直によろこぶことにしましょう。