米PGAツアー「トラベラーズ選手権(Travelers Championship)」の3日目は、悪天候が予想されるため、スタート時間を大幅に早めておこなわれました。試合のほうは、ムーヴィングサタデー(Moving Saturday)という言葉がふさわしい展開となり、大きく順位が動きました。
ブレンダントッド(Brendon Todd)選手とダスティンジョンソン(Dustin Johnson)選手がともに9アンダー、ノーボギーの61でラウンドし、トッド選手が首位に、ジョンソン選手が2打差の2位の位置につけました。ふたりともいままで61を出した記録がなく、キャリアベストスコアとなります。
トッド選手は、昨年11月7日のブログで触れましたが、イップス病を克服し昨年11月「バーミューダ選手権(Bermuda Championship)」「マヤコバ ゴルフ クラシック(Mayakoba Golf Classic)」を連続優勝しました。それまでゴルフをやめることも考えたほどイップスに悩んだといいます。彼のイップスは、短いパットが入らなくて悩むという、よく聞くパターンではなく、ショットが自分の描いた飛球ラインよりとんでもなく右に出てしまうというものです。最終日にスコアを伸ばしきれれば、今季3勝目となります。
世界ランキング6位のジョンソン選手は、ツアー再開後の初戦では予選落ちしていますが、第2戦の「RSBヘリテージ」では17位タイに入っており、徐々にエンジンがかかり始めてきています。彼が優勝すれば米PGA通算21勝目となります。
3日目を単独首位でスタートしたフィル ミケルソン(Phil Mickelson)選手でしたが、1オーバー、71とスコアをのばすことができませんでした。特にパー5の13番ホールでは、2打目をグリーン右のバンカーに入れ、ウェッジの名手と言われるミケルソンがバンカーから放ったショットは、まさかのグリーンオーバーとなり、さらに悪いことにOBとなってしまいました。なんとかこのホールをボギーに収めたものの、ラウンドを終えて首位と6打差の7位タイと大きく後退してしまい、優勝は非常に厳しくなってきました。ちなみに、50歳以上の年で米PGAツアー優勝を果たした選手はわずか7名しかいません。
あすの最終日も、午前11時ごろから数回雷雨があるという予想になっていますが、スコアの伸ばし合いとなる熱戦を期待しましょう。