メモリアルトーナメント

来週の木曜日から米PGAツアーは、「チャールズシュワブチャレンジ(Charles Schwab Challenge) 」再開しますが、この大会を含めて5試合(5週間)は無観客試合として開催されます。しかし、その翌週の7月16日から開催される「メモリアルトーナメント(the Memorial Tournament presented by Nationwide)」は、観客を入れて大会がひらかれることが正式に決まりそうです。

この大会は早い段階から、入場者数を大幅に絞りながらも観客を入れて大会を開催する方向でさまざまな準備をおこなってきました。その極めつけは、入場者に配るタグにチップを埋め込むことです。コース内のどこにいるか、匿名の形で位置情報が大会本部に集められ、もしある場所に人々が密集したことが確認されれば、係員が出向いて散らばるように指示を出します。また、ギャラリーが歩く場所はすべて一方通行として、すれ違わないようにするなど、ソーシャルディスタンスを保つことを徹底しています。こういったウィルス感染予防対策について、マイク デワイン(Mike DeWine)オハイオ州知事が高い評価を下して、今回開催を承認することになりました。

しかし、この「メモリアルトーナメント」以降のトーナメントがすべて、観客を入れて試合をおこなうというわけではなく、開催場所で適用される州規則、大会を支える地域社会、お金を出すスポンサーなどの意向によって、無観客試合となるケースも出てきます。

しかし、アメリカで開催されるプロスポーツ競技の中で、コロナ後に観客を入れておこなわれるのは、おそらくこの「メモリアルトーナメント」が初めてではないかと思います。米PGAが、プロスポーツ競技が観客を入れて開催される、そのさきがけとなった意義はとても大きいと思います。