コロナウィルスの影響で6月から9月17-20日へ日程が延期となった「全米オープン」の出場資格が発表されました。毎年本大会前にアメリカ国内と世界の各地で予選がおこなわれますが、今年はコロナウィルス感染拡大のため予選がおこなうことができませんでした。予選を勝ち抜いて出場する枠と米PGA以外のツアーが再開されていないため、そこに割り振られていた枠を補うために、例年の出場資格が少々変更となり、144名の総出場枠に対して現在の時点で84名の選手が出場権を手にしました。
まだ、60名余りの枠が残っていますが、再開した米PGAツアーの各大会の上位2名、8月に開催されるメジャー大会「全米プロ選手権」の上位3名、また7月末に再開する欧州ツアーの各大会についても上位5名の選手に参加資格が与えられます。
例年は世界ランキング60位までの選手に参加資格がありますが、ことしは70位までの選手が対象となります。世界ランキングの順位は、すべてのツアーが中断した3月15日現在のものが適用されます。米PGAツアーの再開と同時に、世界ランキングの順位も動き始めましたが、米ツアーに参加していない、あるいは参加できない世界中の選手が不利な扱いにならないための措置です。
この変更で、61位のフィル ミケルソンは出場できるようになりました。彼は、マスターズ3回、全英オープン1回、全米プロ選手権1回優勝しているので、もし全米オープンに勝てばキャリア グランド スラムを達成することになります。しかし、全米オープンだけはどうしても勝てず、過去に6回も2位に甘んじています。今月16日に50歳となった今でも、彼は実力で「全米オープン」への出場を目指し、大会主催者側から打診があった主催者推薦で出場することを拒んでいました。今回は晴れて堂々と出場し、悲願のキャリア グランド スラムに向けてプレーをすることができます。
日本人プレーヤーは、松山英樹選手が昨年の米PGAツアー最終戦の上位入賞者として、今平周吾選手が世界ランキング41位として、そして石川遼選手が昨年の日本ツアー賞金ランキング上位者として出場資格を得ています。