メモリアルトーナメント最終日

ツアー再開後第6戦め、ジャック ニクラウス(Jack Nicklaus)がホストを務め、コースの改修やセッティングにも取り組む「メモリアルトーナメント」は、ジョン ラウム(Jon Rahm)の優勝で幕を閉じました。この優勝で、ラウムはスペイン人として、セベバレステロス以来2人めとなる世界ランキングNo1の位置に立ちました。また、25歳での達成は史上3番目に若い選手となります。

本大会の優勝スコアは9アンダーと、強風と厳しいコースセッティングのために伸びませんでした。ラフが深い。フェアウェーが固くどんどん転がってラフに入る。ホールの随所にクリークが配置され、曲げてしまうとつかまってしまう。グリーンが固くてアプローチショットが止まらない。グリーンの傾斜がきつくパットが決まらない。最終日のラウンドでは、60台のスコアであがった選手はわずかにひとりで、9人の選手は80台をたたき、平均スコアは75,96(パー72)と惨憺たるものでした。

ツアー再開後5試合の優勝者のスコアは以下のとおりとなります。

チャールズシュワブチャレンジ   15アンダー

RBCヘリテージ          22アンダー

トラベラーズ選手権        19アンダー

ロケットモーゲジクラシック    23アンダー

ワークデイチャリティーオープン  19アンダー

平均すると19.6アンダーとなり、「メモリアルトーナメント」と比較すると、スコアは10以上高くなっています。再開後に筋肉をつけて、飛距離を大幅に増したブライソンディシャンブー(Bryson DeChambeau)の影響が大きく、ドライバーで350ヤード以上飛ばし、ショートアイアンでピンに寄せ、バーディーを取るという荒っぽいゲームに強い関心が集まっていましたが、ジャックニクラウスが自分の大会で、そんな流れにアンテテーゼを投げかけたような気がします。「いくらドライバーが飛ぶからといって、すべてのコースが攻めきれると考えるのは大きな間違いだよ。各ホールに沿った攻め方を考えてプレーしないと、スコアにならないし優勝なんかできないよ。」と。

最後に、ジョンラウムが、16番パー3でチップインバーディーをきめ、優勝を決定づけた一打をご覧ください。(このときにアドレス時にボールを動かしたとして2打罰を受けました)