米PGAツアーでプレーすることになったキャディー

今週の米PGAツアーは、「3M オープン」がミネソタ州の「TPCツインシティ」で開催されます。比較的新しい大会で、先週「メモリアルトーナメント」という大きな大会があったため、世界ランキング上位の選手の多くは今週を休養に充て、出場していません。

昨年2月の「プエルトリコオープン」で米ツアー初優勝を遂げた、29歳のマーティン トレイナー(Martin Trainer)は、この大会にエントリーしています。彼はツアーが6月に再開して以降、4試合に出場しましたが、すべて予選落ちして調子が戻ってきていません。

彼のもとには、今週の月曜日にこの大会でキャディーを務めてくれるアーロン クローフォード(Aaron Crawford)よりメールが入る予定でしたが、いつもの時間を過ぎても連絡が入ってきません。夕方近くになってやっと彼から連絡がはいり、彼が言うには「キャディーができなくなった。別の人を捜してくれ。」と。

「はぁ?」、詳しく理由を問い詰めてみると、クローフォードは近くのゴルフ場でおこなわれていた「3M オープン」の月曜予選会に出場して、見事に出場権を獲得したのでした。キャディーをつとめるはずだった人間が、選手と一緒に米PGAツアー競技に出場することは、記録によると11年ぶり2度目のことだそうです。

25歳でカナダ人のクローフォードは、高校を卒業してプロになり、その後ミニツアーやカナダツアーでプレーするかたわら、キャディーの仕事も引き受けていました。米PGAツアーの大会に出場するのは今回が初めて経験で、彼の目標はもちろん米PGAツアーのメンバーとなりプレーを続けることです。

今週の「3Mオープン」については、誰が優勝するのか、これが一番注目すべきことですが、それとは別に、急きょゴルフ雑誌社のスタッフにバッグを担いてもらうことになったトレイナーと、数少ないチャンスを生かして大きく飛躍しようとするクローフォードのプレーにも注目です。