再開した米PGAツアーは、毎週順調にスケジュールを消化しています。今週を含めて5週間トーナメントをおこなったのち、8月20-23日開催「ノーザントラスト(Northern Trust)」より、シーズン最終章の「プレーオフシリーズ」が始まります。次週の「BMW選手権(BMW Championship」をへて、シーズン最終戦「ツアー選手権(Tour Champinship)」が、9月4-7日の日程で開催されます。この大会で今シーズンは終了し、翌週の試合からは来季のシーズンとなります。
来季シーズンの日程の中には、韓国、日本、中国を転戦する「アジアンスイング(Asian Swing)」が組み込まれ、10月15日から韓国で「The CJ Cup」、10月22日から日本で「ZOZO選手権」、10月29日から中国でWGC「HSBC チャンピオンズ」が予定されていますが、コロナウィルスのために変更が生じそうです。
中国政府は、年内のスポーツ大会について、2022年の北京冬季オリンピック選考大会を除いて、すべての大会を中止すると先週発表したため、「HSBCチャンピオンズ」は開催されない見込みです。また、香港が地場であるHSBC(銀行)は、中国政府が香港に対して国家安全維持法を制定したことを支持する立場を表明していることから、来年以降の開催についても疑問符がつきそうです。
多くの主力選手は、アジアンスイングの3試合について予選カットがないため、遠方まで遠征しても割にあう大会でしたが、コロナウィルスの感染予防のために渡航制限が実施されたり、入国時に2週間の自主隔離が求められると体調の維持管理が困難となります。さらに、アジアンスイングのすぐ後には、延期されていた「マスターズ」が11月12-15日の日程で控えているため、トップ選手はこちらを優先させることは間違いありません。
そのため、「ZOZO選手権」と「The CJ Cup」」については、アメリカ国内のゴルフ場を会場として開催することが検討されています。昨年初めて日本で開催された米PGAツアーの大会「ZOZO選手権」では、タイガーウッズが優勝し、非常に盛り上がる大会になっただけに、再び日本でディフェンディングチャンピオンとしてプレーするタイガーを見ることができないことは非常に残念ですが、ウィズコロナの時代にあっては致し方ないことかもしれません。来年は日本で「ZOZO選手権」が開催されることを期待しましょう。