今週の大会 ー WGCとバラクーダ選手権

今週の米PGAツアーは、「WGC フェデックスセントジュード招待」が開催されます。また、同じ日程で「バラクーダ選手権」も開催されます。WGCの大会は年4回開催され、メジャー大会に次ぐ格付けとなり、米PGAツアーの大会よりは重みがあるとされています。世界ランキング50位以内の選手に出場資格があるため、トップ選手は「WGC フェデックスセントジュード招待」のほうを優先させます。

大きな大会と同じ週に開催される大会は、オポジットフィールド大会(opposite-field event)と呼ばれ、賞金総額も世界ランキングを算出のためのポイントも低いのですが、ツアーでの1勝の価値と優勝に付帯してくる特典(ツアーカードなど)は変わらないため、準トップクラスのプレーヤーはこぞって出場します。

「バラクーダ選手権」は、米PGAツアーでは唯一、各ホールのスコアを得点に換算して競うステイブルフォード形式(stableford format)でおこなわれる大会で、バーディー、イーグルを取れば取るほど有利になります。昨年のこの大会の優勝者は、コリンモリカワです。ディフェンディングチャンピオンの彼は、今年はこの大会には出場せず、WGCの大会に出場します。

大学を卒業してすぐ、「バラクーダ選手権」に優勝し、今月12日には「ワークデイチャリティーオープン」を優勝したモリカワは、世界ランキングを12位まで上げ、堂々のWGC大会参加となります。

「フェデックスセントジュード招待」の初日、2日目の組み合わせが発表されており、モリカワは、世界ランキング3位のジャスティントマスと松山英樹とラウンドします。ジャスティントマスには、プレーオフに持ち込んだ「ワークデイチャリティーオープン」で見事に勝ち切りました。プレー中両者の間にはバチバチと火花がちるかもしれません。ふたりがどんなスコアで上がってくるのかとても楽しみです。

昨年のこの大会の覇者ブルックスケプカは、パトリックリード、ビクターホブランドと回ります。本人は、昨年末より痛め手術をした膝の回復が思わしくなく、連覇を予想するむきは多くありません。ビクターホブランドは、モリカワと同様にルーキーとして今シーズンを戦っており、虎視眈々とツアー2勝目を狙っています。

先々週の「メモリアルトーナメント」を優勝し、初めて世界ランキング1位となったジョンラウムは、ブライソンディシャンブーとリッキーファウラーと一緒のラウンドとなります。ディシャンブーは、コロナウィルスによるツアー中断明けの大会で、平均350ヤード越えのティーショットで注目を一身に集め、「ロケットモーゲジクラシック」で優勝し、世界ランキングも7位となりました。リッキーファウラーは昨年末にブッチハーモンから離れ、新しいスイングコーチについてスイング改造をおこなっています。いままで何度もメジャー大会で上位に食い込みながらも最終日伸びきれず手が届きません。今年はメジャー1勝を公言しており、活躍が期待されます。

やっぱり米PGAツアーより目が離せません。