先週開催された「全米オープン」をはじめ、「全米女子オープン」、「全米アマチュア」などの大会を主催し、またイギリスのR&Aとともにゴルフに関する規則を統括する立場にあるUSGAのトップ・マイク ディビス(55歳)が辞任を発表しました。
彼は、30年以上にわたってUSGAで仕事をしており、2016年にCEOに就いています。長い間「全米オープン」のコースセッティングの最終責任者でもありました。
今後については、友人とコース設計会社と立ち上げて、コース設計の仕事に専念すると述べていますが、今回の辞任には伏線がありました。2018年の年末に彼は「全米オープン」のコースセッティングの責任者の立場を離れています。批判が大きく、降りざるを得なかったというのが実情だったのでしょう。
かつて、「全米オープン」は、距離があり、フェアなコースセッティングのもとで試合がおこなわれ、その年の一番強いゴルファーを決める大会とされていましたが、最近はコースセッティングに対する不満が、選手や解説者からの数多く出ていました。
2015年西海岸ワシントン州の「チェインバーズベイ」で開催されたときは、グリーンの状態があまりにひどいので、イワン ポールターはその状況を写真にとってSNSに投稿したほどです。それはグリーンと言えるものではなく、まさにラフです。
また、2018年ニューヨーク州「シネコックヒルズ」で開催されたときは、グリーンにボールが止まらないため、このままではグリーンからボールがこぼれてしまうと判断したフィル ミケルソンは、まだ完全に静止していないボールをパットして2打罰を受けました。ボールが止まらないグリーンセッティングが相当批判を受けました。
後任はまだ未定なので、少し唐突な辞任だったようです。後任は選定委員会をつくって選出されることが決まっていて、外部から招へいする可能性もあるようです。