今年はコロナウィルスの影響で、海外移動に厳しい制限が課されたため、本来日本でおこなわれるはずだった「ZOZO選手権」は、アメリカのカリフォルニア州で開催されました。
優勝したのは、地元ロングビーチで育ち、UCLAで学んだパトリックキャントレー(28歳)でした。彼はアマチュア時代に、55週間にわたり世界アマチュアゴルフランキング1位の座をキープし、2011年米PGAツアーの大会で、アマチュアとして初めて60というスコアでラウンドした輝かしい記録を持つ逸材です。
2012年大学2年生のときにプロに転向し、2017年にツアー初優勝を果たしています。2016年には、高校の同級生で、大学時代とプロになってからもずっとキャディーをつとめてくれていたクリスロスを、交通事故で失うという悲しい経験もしています。
昨年のジャックニクラウスの大会「メモリアルトーナメント」で2勝目をあげ、今回の優勝がツアー通算3勝目となりますが、今後も着実に勝ち星を重ねることが期待される選手です。今週の世界ランキングでも9位とトップ10に入ってきました。
キャントレーの身長は178センチ、体重は73キロとほぼ日本人と変わらない体格です。8月にあった「全米プロ選手権」を優勝した日系アメリカ人のコリンモリカワの体重は同じく73キロ、身長は175センチです。
最近は、ブライソンディシャンブー、ブルックスケプカ、ジョンラウムのような超大型選手によるパワープレーだけが注目されがちですが、日本人並みの体格の選手でも米PGAツアーで十分互角に戦っていけます。
「ZOZO選手権」に、キャントレーのようにさまざまなアマチュア記録を達成し、最近プロ宣言をおこなった金谷拓実も出場しました。彼はさらに小柄な選手です。結果は41位タイで、参加した日本人の中では、松山英樹、小平智に次ぐ成績でした。来年より欧州ツアーを中心に海外でプレーすることを表明している金谷選手に期待しましょう。
以下の動画はキャントレー選手の流れるようなスイングです。