先週女子のメジャー大会「全米女子プロ選手権」が開催されたペンシルベニア州の「アロニミンクGC」では、今から58年前に男子のメジャー大会「全米プロ選手権」が開催され、その時に優勝したゲーリプレーヤが、このコースを訪れて記者団の質問に答えました。
現在85歳になるプレーヤーが開口一番話したのは、「58年前に優勝したコースに、こうして再び戻ってきて、一番感じるのは当時の人はみんな亡くなってしまったなあという思いだ。当時競っていた選手はすべて亡くなった。」
ジャックニクラウスと一緒に恒例となっている大会のスターター(始球式)役を務める「マスターズ」にも話が及びました。
『もし、圧倒的な飛距離で先月「全米オープン」を制したデシャンブーがオーガスタをプレーしたとしたら、2番ホール(パー5、575ヤード)では、ティーショットをドローでうまくコースなりに打てれば、2打目は9番アイアンでグリーンを狙える。13番(パー5、510ヤード)と15番(パー5、530ヤード)も2打目は9番アイアンで十分。そして、3番(パー4、350ヤード)では、ティーショットをドライバーで打てばグリーンをオーバーしてしまう。』
「マスターズでデシャンブーの調子がよければ、オーガスタナショナルのコースは彼の思い通りにやられてしまう。なすすべがない。もしこのような状況で何も対策を打たなければ、多くのゴルフ場が、十分な距離が確保できずに男子プロの試合で使用できないような事態になってしまう。そうなる前に、プロの大会で使用できるボールに規制をかけて、いまより50ヤード飛ばないボールの使用を義務づけることが必要なのではないか。」
R&AとUSGAが現在取り組んでいる「飛ぶボール」への規制が、今後どういう方向へ進んでいくのか、注目していきましょう。