ことし最初のトーナメント「セントリートーナメント」に出場した松山英樹ですが、まったく調子がでません。2日目を終了して最下位の位置です。いままで、松山は予選落ちしたことはありますが、最終成績が最下位というのは記憶にありません。
あるゴルフサイトが非常におもしろいデータを作成して公開しました。現在世界ランキング20位以内のすべての選手について、1月9日の時点で最後に優勝した日から何日経過しているかを計算したものです。
1位はランキング20位のトニー フィーナウです。ツアー優勝は2016年3月の「プエルトリコオープン」だけで、それから1749日経過しています。昨年も優勝のチャンスがなんどか訪れていましたが、決め切れませんでした。
2位が、なんと松山英樹です。世界ランキング19位の彼は、優勝から1252日見放されています。いままでに米ツアーで5勝していますが、2017年8月の「WGCブリジストン招待」の優勝が最後です。
日本の雑誌の情報によると松山は昨年の後半に(初めて?)スイングコーチをつけました。そのコーチは目澤という日本人コーチだということです。しばらく勝てていないので、焦りがあったのでしょうか。
しかし、アメリカに住まいを構えて暮らし、もう数年にわたってアメリカのツアーを舞台に戦っている選手が、日本を拠点として活動するコーチと契約するというものどうなんでしょうか?日米間でズームミーディングを使ってやりとりするのでしょうか?
アメリカには優秀で、進んだゴルフ理論をもっているコーチがたくさんいると思うのですが、、、ある雑誌は毎年100人をベストコーチとして選んで発表しているので、このコーチはあの選手と契約しているとか、どんな選手を育てたかが、誰でもすぐにわかります。
本人は言葉の壁があり、大事なことが伝わらないから日本人にこだわるとインタビューで述べていますが、もうアメリカにわたって何年になるのでしょうか? 英語で生活しているのだから、もうそろそろ、その延長線上で英語でゴルフスイングを理解しようとしてもいいのではないかと思います。
野球の話で恐縮ですが、アメリカ大リーグに渡って大活躍した選手のなかにイチローと松井秀喜がいます。松井は英語があまりわからなくても、チームに自分から飛び込み、溶け込んでいって信頼され、主力チームの4番を任されるまでになりました。今でも活躍したチームに所属し仕事を任されています。
反対に、歴史に残る大記録を残したイチローのほうは、いっさい英語のインタビューには直接回答せず、自分自身も英語でメディアに語ることはけっしてありませんでした。英語では真意が伝わらないと考えたのでしょう。また、チームメートとも距離を置き、孤高の姿勢を貫き通しました。
松山は、明らかにイチロータイプのようです。ゴルフはチームで戦うものではなく、個人でプレーするスポーツなので、イチローのような姿勢でもやっていけそうです。しかし、毎週毎週アメリカの各地を転戦するため、現地の宿泊先や開催ゴルフ場関係者、米PGAツアー関係者、スポンサー、ゴルフ用具メーカーと良好な関係を築かなくては、本当に自分のためになるサポートを受けることは難しく、もてる力を十分に発揮できなくなるかもしれません。
松山選手の次の1勝を心待ちにしましょう。フィーナウに抜かれてしまわないうちに。