先週の米PGAツアー「アメリカン エキスプレス」を優勝したのは韓国人選手シーウー キム(Si Woo Kim, 25歳)でした。米ツアー3勝目となり、前回は第5のメジャー大会と称される「プレーヤーズ選手権」を2017年に優勝しています。また、小平智が2018年に「RBCヘリテージ」で米ツアー初勝利をあげたときには、小平にプレーオフで敗れた選手でもあります。以下動画は大会中に「ジカドラ」を打つ彼の様子をとらえています。
今後活躍が期待される選手ですが、優勝後のインタビューの中で今後の問題について触れました。それは韓国の男子に課せられた兵役制度についてです。18―28歳の間で2年間軍隊に入らなければなりませんが、彼はまだ済ませていません。
アスリートの場合、オリンピックでメダルを獲得するなどの顕著な成績をあげれば、兵役を免除されることがありますが、彼の「プレーヤーズ選手権」優勝は免除対象としては微妙なところで、彼は兵役にいくつもりでいます。
しかし、もし今年夏の東京オリンピックで優勝して金メダルを獲得すれば、兵役は免除となります。オリンピック韓国代表を決めるランキングで、ダントツの強さを見せるサンジェイ イム(Sungjae Im)に次いて、2位の位置に入ることができれば、オリンピック出場、そして優勝の可能性はあります。
世界のトップレベルで競うアスリートにとって、2年間のブランクは非常に大きな障害となります。米ツアー2勝をあげているベ サンムン(Bae Sangmoon)は、2015―2017年に米PGAツアーカードを持っているときに兵役に行きました。兵役を終え米ツアーに復帰しましたが、もとの調子を取りもどすことができず、その後の3シーズンはツアーカードを失った状態が続いています。
余談ですが以下の動画は、キムが練習場でドライバーを打つときのしぐさですが、実に器用です。
最後に「アメリカンエキスプレス」に出場した選手のパターの様子です。何をどう考えたらこうなるのか、まったくわかりませんが、悩んで悩んでたどり着いたパッティングフォームなのかもしれません。でも、これでも入りません。パットは本当にむずかしいですね。