ドライバーの飛距離

R&AとUSGAは昨年、近年飛距離、特にトライバーの飛距離がどんどん伸びていることに懸念を表明し、その対策としてさまざまなことを提案し、広く意見を求めていました。しかし、その直後にコロナウィルスが世界に蔓延し、ゴルフ界もそれどころではなくなり、この問題はいったんおさまったかのようにみえました。

今週火曜日R&AとUSGAは、約1年ぶりにあらためてこの問題を取り上げています。ドライバーの飛距離が長くなると、コース全体を長くせざるを得ない。するとプレー時間が長くなる。また、コースを新設する場合、より広い土地が必要となるので建設費用がかさむ。コース面積が大きくなるので、そのメンテにはより多くの費用がかかる。既存のコースを現在の飛距離に合わせて改造する場合でも多大な費用がかかる。

また、かつて大きな大会が開催されていた名門コースが、現在のコース長さ基準を満たさないという理由で競技が開催されなくなり、そのことが古い、時代遅れのコースという印象を与え、コースの価値が大きく下がってしまう。

このような流れは、ゴルフというスポーツが今後進んでいく方向としては決して正しくないというのが、R&A,USGAの考え方です。

その具体的対策としては、シャフトの最大の長さ(48インチ)を短くする。プロ選手や高いレベルのアマチュアが出場する競技会では、ローカルルールを適用して使用するボールに制限を加えることを認めるなどが検討されています。

4年に一度ゴルフルールは改正されます。前回は2019年に改正されましたので、次回の2023年には、飛距離に関する変更点が盛り込まれそうです。