米PGAツアー「ウエストマネジメント フェニックスオープン」は、最終日に首位から5打差の7位からスタートしたブルックス ケプカが優勝を決めました。バックナインに入って13番ホールから3連続バーディーを奪い、極めつけは17番のチップインイーグルです。勝利を決定づけたそのショットが以下の動画となります。
2月7日のブログで書いたジョーダン スピースは、最終日首位タイからスタートしましたが、1オーバーのラウンドとスコアをのばすことができずに4位タイの成績でした。終盤の15番と17番でティーショットを2回も池に入れてしまい、最後のところで踏ん張りがききませんでした。しかし、昨年6月に米PGAがコロナから再開したその初戦「チャールズシュワブチャレンジ」以来となるトップ10フィニッシュで、復調の気配を感じます。
スピースと同様に最終日首位タイからスタートしたエグザンダー シャフレも、パープレーでスコアを伸ばすことができずに2位タイで終わっています。シャフレは米PGAツアー4勝の実績があり、現在世界ランキング4位の選手ですが、2年以上勝利から遠ざかっています。今回の大会が、最終日を首位か首位タイでスタートしながら優勝できなかった5度めの試合となってしまいました。また、過去3シーズンで2位に甘んじた試合が10試合もあります。今後も最終日の決定力不足が彼にとって大きな課題です。
今回優勝したケプカも最後に優勝したのは、2019年7月の「WGCセントジュード招待」なので、約20か月ぶりの栄冠ということになります。「セントジュード招待」以降、左ひざと腰の故障に悩まされ、世界ランキングもかつての1位から現在は13位まで順位を落としていました。
ケプカは今回の優勝で、メジャー優勝回数とWGCを含む米PGAツアー優勝の回数が4つずつで並んだことになります。ふつうはツアー優勝を重ね、その努力が報われるような形でメジャータイトルを手にするものなのですが、彼の場合4つめのメジャータイトルを獲った時点で、米ツアーでわずか2勝しかあげていませんでした。メジャー大会にめっぽう強い選手です。
これで今から58日後に迫った「マスターズ」が、がぜん楽しみになってきます。昨年11月の「マスターズ」を制し、先週の欧州ツアー「サウジインターナショナル」で優勝した世界ランキング1位ダスティン ジョンソンの独壇場のように思われていましたが、メジャー大会に強いケプカの復活でわからなくなってきました。「マスターズ」までに開催される米ツアー競技で優勝した選手も優勝戦線に加わってきますので、徐々に役者がそろってきます。