アニカ ソレンスタム予選通過

米LPGAツアーは約1か月間試合がなく、今週の「ゲインブリッジLPGA」から本格的にスタートしました。すでに3日目の試合が終了し、昨年はこの大会で2位に入った畑岡なさは49位タイと低迷しています。また、野村ハルは予選落ちです。

この試合で注目を集めたのは、何といってもアニカ ソレンスタム(50歳)の出場です。米LPGAで通算72勝(歴代3位)をあげ、女性ではただひとり公式試合で59のスコアを記録した選手です。今年1月にはトランプ大統領から、日本の国民栄誉賞にあたる賞(プレジデンシャル メダル オブ フリーダム)を受賞し、現在はオリンピックのゴルフを統括する国際ゴルフ連盟の会長の職を務めています。

ソレンスタムはカットラインぎりぎりでしたが、見事予選通過しました。2008年に引退してから13年ぶりに公式試合に出場して予選通過ですから偉業と言っていいと思います。ある記録によると、ソレンスタムは2008年に引退するまで307試合に出場し、298回予選を通って、予選落ちはわずかに9回のみでした。現役時代はそれほど安定した能力をもった選手でしたが、今回は13年のブランクを経てのものだけに、すばらしいとしか言いようがありません。

予選を通過して少しほっとしたのか、3日目のラウンドは1バーディー、8ボギーの79でホールアウトしました。前日の試合後のインタビューでは、「実はあす(土曜日)は娘をバレーボールの練習に連れていく予定にしていたので、だれか代わりの人を見つけなくてはならない。」と述べており、本人も内心予選通過するとは思っていなかったようです。

彼女が今回の試合に出場することを決めたのは、ソレンスタム一家がこのゴルフ場に面した家に住んでいることが大きな理由ですが、もうひとつの理由があります。それはソレンスタムが昨年10月に50歳となり、シニアツアーの試合に出場することができるようになったことです。そのシニアツアーのメジャー大会「全米シニア女子オープン」が7月に開催されるので、この大会に出場しタイトルをとることを目標としています。

「全米シニア女子オープン」は、2018年から始まった非常に新しい大会で、初回優勝者はイギリス人ローラ ディビスです。昨年はコロナウィルスのため中止となったので、今年が3回目の大会となり、コネチカット州で開催されます。メジャータイトルなのでアニカも獲っておきたいという気持ちになったのかもしれません。

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