再来週4月7日からいよいよ今年最初のメジャー大会「マスターズ」がジョージア州の「オーガスタナショナルGC」で開催されますが、この「マスターズ」をどこか他の州で開催することを要求する団体が現れたというニュースです。
民主党を支持するNBJCという黒人市民権擁護団体が、米PGAとオーガスタナショナルGCに対して、「マスターズ」を別の州で開催するように要求しました。
ジョージア州では昨年11月の大統領選挙で大がかりな不正があり、その温床となった不在者投票のあり方をめぐって共和党が巻き返しをはかっています。不在者投票のやり方を変更し不正が起こりにくくするため、不在者投票には写真つきのIDを添付すること、不在者投票の受付期間を短かくするなど州の法律を改正しました。
オーガスタナショナルGCは、最近人種・性別の多様性を受け入れる活動に真剣に取り組んでいます。3年前から自らのコースで全米女子アマの大会をスタートしました。また、同じ街にあって生徒のほとんどが黒人である大学で奨学金制度も始めました。また、アーノルド パーマーが亡くなったあと、ジャック ニクラウスとゲーリー プレーヤーの二人になっていた名誉スターターに、今年の大会から「マスターズ」に黒人選手として初めて出場したリー エルダーが加わることを決めています。
NBJCは、このような活動を続けるオーガスタナショナルGCに対して、同じ方向に向かって活動しているものとして州の法案成立に抗議し、ジョージア州全体に経済的打撃を与えるため、「マスターズ」をジョージア州以外の場所で開催することを要求しています。この団体は今年の大リーグオールスター戦をジョージア州のアトランタから別の州の都市に移動することも要求しています。
このNBJCの要求に対して、米PGAもオーガスタナショナルGCもまだ正式にコメントしていませんが、「マスターズ」は予定どおりオーガスタナショナルGCで開催されます。