米PGAツアー「RBCヘリテージ」予選2日を終了し、2位に5打差つけ16アンダーで首位にたったのはスチュアート シンク(47歳)です。
シンクは米ツアー7勝のベテラン選手で、そのうちの1勝がメジャータイトル、2009年の「全英オープン」です。このときは、彼がタイトルを獲得したことよりも、プレーオフで敗れた相手トム ワトソンの方にギャラリーの関心が集まる、変な大会でした。というのも、敗れたワトソンは当時59歳という年齢で、もしプレーオフに勝って優勝すれば、メジャー大会を制した最高年齢の記録を打ち立てるところでした。しかし、勝利の女神は36歳という脂がのりきった年齢のシンクのほうに微笑んだのです。
しかし、シンクはその後まったくツアー優勝することができず、2020年9月今季開幕戦「セイフウェーオープン」でようやく優勝しましたが、その間実に11年を要しています。最近は息子のレーガンをキャディーにしたこともあってか調子をあげてきて、先週の「マスターズ」でも12位タイの成績を残し、一時は300位まで落としていた世界ランキングの順位を、現在は115位まで戻しています。
メジャータイトルを獲得したあと、次の1勝がなかなかできないという選手はけっこうたくさんいて、マスターズの前週に「バレロテキサスオープン」で優勝したジョーダン スピースもそうでした。この優勝が2017年の「全英オープン」から約5年ぶりとなります。また、メジャータイトル2つ持っているザック ジョンソン(45歳)もそうです。2015年の「全英オープン」を制覇して以来、いままで優勝がありません。
その意味では松山も注意しなくてはなりません。メジャータイトルをとったあとで、なるだけ早いうちに1勝をあげないと、じわじわと精神的に追い込まれていきます。松山は今、日本人男子として初めてメジャータイトルをとって幸福の絶頂にあると思いますが、一段落したらとりあえず1勝があげることに集中しましょう。