金谷拓実

先週の今季国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」で優勝した金谷拓実は、今週の世界ランキングで順位を107位から76位にあげました。今季は欧州ツアーに本格的に挑戦することを表明している金谷ですが、欧州のツアーカードがないため、スポンサー推薦が得られた大会にしか出場することができず、出場できる試合が限られているのが現状です。また、コロナの影響で、日本から海外渡航する際は出入国に2週間の隔離が要求されるので、移動するだけで約1か月(2週間x2)を無駄に過ごすことになります。

世界ランキング50位以内に入れば、4つのメジャー大会、年間4回開かれるWGCの大会に出場することができますが、この8つの大会は文字通り世界のトップ50人が出場する大会なので、この中で戦って上位の成績を残すためには、金谷の力と経験はまだまだと言わざるを得ません。

金谷は今週開催される「関西オープン」にエントリーしています。なので、今季は国内の大会を中心にプレーしながら、出場資格を獲得した海外の大会には積極的に挑戦し経験を積む。そんな姿勢のように見えます。年末には欧州ツアーのQTが開催されるので、ここで欧州ツアーのツアーカードを取得して、来年からは本格的に欧州ツアーに参戦する。こんな計画でしょうか?でも、そのためには長期にわたる海外遠征を資金面でサポートしてくれるスポンサーがどうしても必要となります。今後プレーする金谷の帽子や服にどんな企業のロゴが入るのか注目していきましょう。

これまでにいろいろな選手が欧州ツアーに挑戦してきました。現在活躍しているのは川村昌弘ひとりだけで、最近では谷原秀人、宮里優作らが挑戦しましたが、1勝することなく撤退を余儀なくされています。いままでに欧州ツアーで優勝した選手は、1983年の「パナソニック欧州オープン」を制した青木功ただひとりです。38年間も後に続く選手が出てきていません。すでに国内ツアーで3勝をあげている金谷にはかなり期待できそうです。