マイク ウィアというカナダ人選手を憶えていらっしゃいますか? 2003年の「マスターズ」を制したレフティで、身長175センチの小柄で細身の選手です。マスターズを含め米ツアーで8勝をあげていますが、最後に優勝したのは2007年10月でした。
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その後は優勝がなく、昨年5月に50歳となり、現在は「米チャンピオンズツアー」でプレーしています。米PGAでは50歳以上の選手がプレーするツアーのことを、正式には「チャンピオンズツアー」と呼びます。シニアツアーと言うと何か年寄りというイメージがあり、最近はトレーニング・体調管理技術の進歩によって選手寿命がどんどん伸びて、シニアという言葉がふさわしくなくなってきました。また、米PGAツアーで優勝をした選手が競うので、「チャンピオンツアー」と呼ばれています。
そのマイク ウィアが先週のチャンピオンズツアーの大会「インスペリティ招待(4/30~)」でツアー1勝目をあげました。悪天候のため3日間大会が2日間に短縮されておこなわれた大会でしたが、2位の選手に2打差をつけ、実に13年6か月ぶりの勝利です。プロ選手として13年以上も優勝できない状況の中で、どんな気持ちで日々のトレーニングをこなすのでしょうか?「引退」の2文字が常に頭から離れない、とても苦しいものと思われます。今後2勝目、3勝目を期待しましょう。
また、この大会で惜しくも2位タイに終わった3人の選手の中に、あのジョン デイリーがいます。先にあがったマイク ウィアと同じスコアで最終ホール(パー4)まできました。フェアウェーから放ったアプローチショットは完璧に見えましたが、風に押されてわずか20-30センチグリーンに届かず手前の池に落ちてしまい、万事休すです。もし、ジョンデイリーが優勝していたら、それは彼にとっても「チャンピオンズツアー」初優勝となるところでした。
ジョン デイリーは、2つのメジャータイトル「全米プロ選手権」、「全英オープン」を手にした後、薬物中毒、アルコール依存症、結婚・離婚の繰り返しなどコースの外で話題になることが多かった選手ですが、現在は「チャンピオンズツアー」でしっかり頑張っています。ちなみに、彼の歌唱力はプロ並みでレコードもリリースしています。興味のある方は下記のサイトから