米PGAツアーは、今週「チャールズ シュワブ チャレンジ」がおこなわれていますが、来週は、オハイオ州でジャック ニクラウスがホストを務める、格が1ランク上の大会「メモリアル トーナメント」が開催されます。
昨年のこの大会は、コロナ禍のなか徹底した感染予防対策を講じて、限られた数の観客を入れて開催できるように、主催者が事前にさまざまな準備をおこなってきましたが、感染状況が好転せず、直前になって無観客試合に切り替えておこなわれました。
ことしの大会は、アメリカ全体でワクチン接種がかなり普及してきているので、収容可能な観客数の50%から100%の間でギャラリーを入れて開催する方向で進めていますが、とてもユニークな対策を講じることを発表しています。
大会期間中に会場にきたギャラリーの中で希望者には、その場でワクチン接種をおこなうというものです。まだワクチン接種の順番がきていないファンにも、ワクチンを打ってもらって安心して、観戦してもらいたいという配慮です。
もし、最終日に収容可能観客数一杯のギャラリーが入ることができたら、先週の「全米プロ選手権」の18番で、ミケルソンとケプカがセカンドショットを打った後のような、ギャラリーがフェアウェーに入りこんで、熱狂する姿が再現されるかもしれません。
しかし、あの時ミケルソンはしっかり警備スタップに守られていましたが、ケプカと彼のキャディーはギャラリーの渦の中に巻き込まれ、一時姿を確認できなくなって、テレビの解説者が「ケプカがいない。どこにいるんだ。」と叫んだほどでした。後日主催者は、プレーヤーの安全対策上問題があったとして、ミケルソンとケプカに謝罪しました。
なので、とても人気のある選手が、最終日の最終組で優勝を決めたとしても、「全米プロ」のときのようなことにはならず、もっと警備が行き届いたかたちで試合がおこなわれることになりそうです。