米PGAツアー「メモリアルトーナメント」は、3日目を終えて2位に6打差をつけ首位にいたジョン ラウムが、その日の朝のPCR検査で陽性であることが判明し、最終日の出場を取りやめるというハプニングがありました。しかし、ラウムの棄権で首位タイの位置から、同じ組でスタートしたコリン モリカワとパトリック キャントレーが、見ごたえのあるとてもいい試合を展開してくれました。
試合は13アンダーで並んだふたりによるプレーオフに持ち込まれ、その1ホールめ(18番、パー4)。フェアウェー右の深いラフにはずしたキャントレーに対して、距離は抑えながらも一打目をきっちりフェアウェーに運んだモリカワのほうが断然有利に見えました。しかし、数十分前に突然振り出した強い雨のためフェアウェーがぬかるんで、モリカワのボールには泥が付着していました。
そのため、モリカワの打ったボールはコントロールが効かずに、グリーン手前までしか届かず、パーオンすることができませんでした。泥がついていなければ、フェアウェーから打ったボールなので、もっとピンに寄せることができたはずです。その後グリーン手前より打った3打目は十分にピンに寄せることができませんでした。
キャントレーのほうは、2打目をグリーン左のバンカーに入れてしまいましたが、バンカーショットをピンに寄せて、1パットのパーであがり、モリカワのパットを待ちます。モリカワは2メートルほどのパットを入れなければ負けという状況で、打ったボールは惜しくもカップの左側を抜け、キャントレーの優勝がきまりました。
モリカワはプレーオフで負けはしましたが、自分が大きなミスをしたわけではなく、フェアウェーに打ったボールに泥がついたという不運が負けにつながったので、気持ちを切り替えやすいと思います。来週からまた次の一勝へ向けて進んでいけそうです。