「全英オープン」は、コリン モリカワがジョーダン スピース、ルイ ウーストヘイゼンを押さえ、大会初出場で優勝を果たしました。メジャー2つめとなる米ツアー通算5勝目となります。
最終日は、首位のルイ ウーストヘイゼンを1打差で追う2位からスタートして、4アンダーのスコアで2位のスピースに2打差をつけて、トロフィー(Claret jug、クラレットジャグ)を手にしました。(コリンモリカワの名前がClaret jugに刻まれました)
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2019年、カリフォルニア大学バークレー校を卒業後プロに転向し、早くもその年の7月「バラクーダー選手権」で米ツアー初優勝を飾りました。プロ転向後出場した試合では、予選落ちすることなくプレーして、デビュー後連続予選通過試合数を22としました。この記録を上回るのは、タイガーウッズ(25試合)のみです。
また、25歳までに「全英オープン」と「全米プロ選手権」の2つのタイトルを手にしたのは、タイガーとコリンモリカワだけで、タイガーの偉業の足跡を確実に追いかけています。
モリカワはこの優勝で世界ランキングの順位も4位から3位に上げ、世界「トップ3」のひとりになります。東京オリンピックにアメリカ代表として出場しますが、初めてのコース、初めての大きな大会で自分の力を100%発揮できる能力からすると、金メダルの最有力候補かもしれません。
ダスィティン ジョンソン、ブルックス ケプカ、ジョン ラウム、ブライソン ディシャンブーといった大きな選手がゴルフ界を席巻する中で、アイアンショットの正確さを武器に、175センチ、73キロと平均的な日本人の体格で大活躍するコリン モリカワの姿には、非常に親近感がわき応援したくなります。
彼が卒業したカリフォルニア大学バークレー校には、ゴルフをする選手を優遇する制度はまったくなく、アメリカの中でももっとも高いレベルで学問を教えている大学です。モリカワは、学問とゴルフを両立させ、大学を中退することなく卒業してプロになり、ゴルフの世界でも大活躍しています。
語弊のある表現ですが、いわゆる「ゴルフだけの選手」ではないコリン モリカワの今後の活躍、プレーだけでなく彼のコメント、彼の今後の生き方にも注目していきたいと思います。