今週アメリカ・テネシー州で開催された「WGCセントジュード招待」で、メキシコ人のアブラム アンサー(30歳)が、米PGA初優勝を飾りました。72ホールを終え16アンダーで並んだ松山英樹とアメリカ人サン バーンズとの3人によるプレーオフを、2ホール目にバーディーを奪って栄冠を手にしました。
アンサーは、メキシコ代表として先週の「東京オリンピック」に出場して、14位タイの成績を残しています。その後トンボ帰りしてこの大会に出場しました。オリンピックで金メダルを獲ったエグザンダー シャフレも、休暇をとることなく出場しましたが、さすがに疲れが残っていたのか46位タイの成績に終わっています。
アブラム アンサーはアメリカの大学を卒業し、2013年にプロに転向しました。米下部ツアーからスタートし、2016年には米PGAのツアーカードを獲得しました。その直後に出場した大会の練習場で、たまたま隣の席で打っていたのがローリーマキロイで、彼の飛距離と弾道の高さに圧倒されてしまいました。マキロイのような球を打たなくては米PGAでは通用しないと思い込んだアンサーは、飛距離アップと球筋をかえることに取り組んで調子を崩し、翌年はツアーカードを失ってしましました。
その後2018年のシーズンに再び米ツアーに戻ってきました。2019年のシーズンは「全豪オープン」で優勝するなど調子を上げて、アメリカと国際チーム(欧州を除く)が2年に1度対戦する「プレジデント カップ」に国際チームのメンバーとして初めて選出されました。
このカップ戦でも調子がよく、負け知らず(3勝1分)の対戦成績をあげ、「最終日のシングルマッチは、是非タイガーウッズと戦いたい。」と公言するほど自信にあふれていました。結果は、タイガーに軽く一蹴されてしまいましたが、、
マキロイの飛距離と弾道の高さを目標にしたり、ふつうは監督が決めるもので、自分のほうから「タイガーと対戦したい」とはなかなか言い出せないものですが、アンサーは目指すところがとても高いようです。今後の活躍がとても楽しみです。