オリンピック 女子ゴルフ終わって

東京オリンピック女子ゴルフが終了しました。金メダルを獲得したのはアメリカ人のネリーコーダ。銀メダルはプレーオフの末、日本の稲見萌寧。そして銅メダルはニュージーランドのリディア コウがそれそれ手にしました。

ここからは、あくまで試合の結果がわかったうえでコメントをしていきます。

ネリーコーダは現在ロレックス世界ランキング1位の選手で、一番直近のメジャー大会「全米女子プロ選手権」で優勝するなど、実力はナンバーワンの選手だったので、優勝は当然といってもいいでしょう。

コロナウィルスの影響で選手の家族・友人が日本に応援にくることが禁止されているなかで、彼女の姉ジェシカもゴルフのアメリカ代表選手のひとりでした。やはり、何でも話せる姉が大会中にまわりにいたことは、非常に心強かったに違いありません。

男子ゴルフでアメリカのエグザンダーシャフレが金メダルをとったので、女子も金メダルという周囲の期待は、かなりのプレッシャーだったと思いますが、それをはねのけての優勝はすばらしいの一言です。

日本のスポーツ風土にはまったくなじまないことですが、ネリー コーダにはボーイフレンドがいて、2019年にすでに公表しています。彼の名はアンドレア アサナソー(Andreas Athanasiou)といいプロアイスホッケー選手です。プロ選手として悩みを打ち明けることができるボーイフレンドがいるということも、精神的安定を保てる要因のような気がします。

https://twitter.com/GolfweekNichols/status/1409304739532189696/photo/1

日本の第一人者として今回の東京オリンピックに臨んだ畑岡なさは、9位タイと残念ながらメダルには手が届きませんでした。その原因のひとつには、米LPGAでプレーしている畑岡のキャディーを務めているアメリカ人グレッグ ジョンストンが、この大会中に突然降板したことがあげられると思います。

ずっと2人で戦ってきたキャディーの突然の降板。畑岡にとってはかなりの動揺です。降板の理由は彼にしかわかりませんが、おそらく、日本とアメリカの板挟みとなり悩んだ末の決断だったと思います。大会2日目に62の好スコアを出したネリーコーダが首位に立ちました。3日目を終わっても首位、そして最終日も首位でスタートです。

日本人選手のキャディーを務めると言っても、自分はアメリカ人である。アメリカ人としては、当然首位を走るネリーコーダに優勝してもらいたい。自分が畑岡なさのキャディーを続け、最終日に畑岡が今年6月に開催された「全米オープン」最終日のように猛チャージをかけて追い上げて、ネリー コーダと優勝を争うような展開になったら、自分としてはどうすればいいのか、どちらを応援したらいいのか?

そういう葛藤がキャディーのグレッグ ジョンストンさんの心にはあったのではないかと思われます。