現地時間の2日から始まる「ツアー選手権」をもって、米PGAツアーのシーズンが終了します。新型コロナウィルスのために2シーズンがひとつになった長いシーズンがようやく終わります。
プレーオフシリーズ初戦の「ノーザントラスト」には、シーズンを通して戦い獲得したフェデックスポイントの上位125位までの選手に出場資格が与えられます。先週おこなわれた第2戦「BMW選手権」には、「ノーザントラスト」を終えた時点での、ポイント上位70名が進むことができます。そして今週の最終戦「ツアー選手権」は、「BMW選手権」後のポイント上位30名のみによって競われます。
「ツアー選手権」には高額の賞金が用意されるので、上位30名に残った選手にとっては、ほくほく顔ですが、実は上位125位までに入ったすべての選手に対しても、「ツアー選手権」終了後にボーナスが支給されます。総額は6000万ドル(約66億円)で、そのうちの1500万ドルは優勝者に与えられますが、それ以外のお金は順位に応じて按分されます。
また、米PGAでは今年から新たに「プレーヤー インパクト プログラム(PIP)」という制度が始まりました。この制度では、選手の成績、人気、知名度、メディア対応などを米PGAが独自に評価して、10名の選手を選び、総額4000万ドル(約44億円)のお金を支給するというものです。誰がいくらもらったかということについて、米PGAは公表しないと明言しています。
選手にとって、トーナメントで優勝し勝ち星を重ねていく、メジャー大会で優勝するといったゴルフの能力だけではなく、ひとりの人間としてどうファン、メディア、そして社会と向き合っていくのか、こういう点を今後米PGAが評価していくシステムのようです。
誰がいくらもらったか、まったくわからないので、メディアもわれわれファンもその効果を測りようがないのですが、きっと今後の米PGAの成長・発展に資することになるのでしょう