今週の米LPGAツアーは、オレゴン州ポートランドの近郊で「キャンビア ポートランドクラシック(4日間大会)」が開催されており、予選ラウンドの2日間のプレーがほとんど終了しています。
畑岡なさは、トータル1オーバーの23位タイで予選通過しました。もうひとりこの大会に日本人として出場している山口すず夏(21歳)は、7オーバーでカットラインに1打足らず予選落ちしました。
山口すず夏という選手については、ゴルフダイジェストオンラインの選手情報によると『父親と兄の影響で7歳から競技を始めた。中学時代に中嶋常幸が指導する「ヒルズゴルフ・トミーアカデミー」で指導を受け、2015年「全米女子オープン」日本地区予選会で2位。日本人史上最年少14歳で本戦出場。18年「オーストラリア女子アマ」で日本人初の優勝。同年に米国女子ツアーの最終予選「Qシリーズ」で36位。19年米ツアーの出場権を獲得。19年に18歳でプロ転向を表明。宮里藍さん、畑岡奈紗に続く“女子高生プロ”として、同年の米ツアー「ISPSハンダ ヴィックオープン」でデビュー。』」となっています。
華々しいジュニア時代の実績をひっさげて米LPGAに挑戦し始めました。2019年は19試合に出場し、予選通過は4回でベストの成績は22位タイでした。2020年は8試合に出場し予選通過はわずか1回。
2021年は9試合に出場し、すべて予選落ちをしています。今年のデータをみると、トライバーの飛距離は248.55ヤード(ツアー中136位)、フェアウェーキープ率は49.10%(164位)、パーオン率45.83%(164位)、サンドセーブ率35.90(125位)
そして、平均スコアは76.75(164位)、バーディーの総数はわずか26個(175位)で、アンダーパーで回ったラウンドが、なんとゼロです。これでは予選通過はとうてい不可能な数字です。米LPGAに挑戦し始めて3年目、徐々に成績を落としてきています。
どんな環境でアメリカ各地を転戦しているのでしょうか?十分なサポートを受けているのでしょうか?トレーニングジムなど充分に使えるのでしょうか?アメリカで誰かコーチについているのでしょうか?畑岡のように常に上位にいる選手であれば、メディアも取り上げますが、一度も予選通過がない状況では、まったく取り上げてもらえず、彼女のことを知るすべもありません。
ジュニア時代の経歴をみると、間違いなく才能には恵まれているようです。しかし、この3年間の成績を見る限り、何かジュニア時代に習得した技術を吐き出すだけで、何も新しいことを吸収していないのではないかと思われてなりません。
米LPGAは11月の「ツアー選手権」でシーズンが終了します。その時点で山口はツアーカードを失います。ことし9試合に出場して、アンダーパーのラウンドがゼロの成績ですから、来季のツアーカードを目指してQTに出場しても、結果は目にみえています。
山口はまだ21歳と、とても若い選手です。しかし、人生の大きな岐路に立たされることになります。