世界ランキング

昨日より日本ツアーでは、日本でもっとも権威のある大会「日本オープン」が開催されています。ことしの大会が86回目を数える歴史と伝統のある大会であり、国の名前を冠したいわゆる「ナショナル オープン」で、どの国においても最高レベルの競技会のひとつに数えられています。この大会には、日本ツアーのツアーカードを取得している選手をはじめ、予選を勝ち抜いた選手がプロ・アマチュアを問わず出場し、「日本一」のタイトルを競います。

この「日本オープン」で優勝した選手には、世界ランキングを算出するためのポイントが32ポイント与えられます。過去2年の間にポイント付与対象大会に出場し、獲得したポイントを合計し、出場試合数で割った値がその選手のポイントとなり、そのポイントを高い順番に並べたものが世界ランキングとなります。

今週の米PGAツアーの大会「CJカップ」の優勝者には、68ポイントが与えられます。日本オープン優勝で得られる32ポインとの違いは、出場しているひとりひとりの選手が世界ランキングでどの位置にいるかという「参加選手(フィールド)の強さ」によって決まります。

「CJカップ」には、ダスティン ジョンソン(世界ランク2位)、コリン モリカワ(同3位)、エグザンダー シャフレ(同5位)、ジャスティン トマス(同6位)、ルイ ウーストヘイゼン(同8位)、ブルックス ケプカ(同9位)、トニー フィーナウ(同10位)など、世界ランク上位の選手が揃って出場しているので、獲得ポイントが非常に高くなります。

それに対して日本オープンに出場しているランキング上位の選手は、金谷84位、星野101位、今平131位、稲盛134位のため、「CJカップ」に比べて獲得ポイントが当然ながら少なくなってしまいます。

ちなみに、先週の日本ツアー「ブリジストンオープン」で優勝した杉山友靖が獲得したポイントはわずかに16ポイント、同じ週におこなわれた米ツアーの「シュライナーズ チルドレン」で優勝したサムジェ イムが得たポイントは56ポイントで、3.5倍の開きがありました。

当たり前のことになりますが、強い選手(世界ランキング上位の選手)が数多く出場している大会で、優勝または上位に入ることが、世界ランキングの順位を上げることにつながります。

この世界ランキングの算出方法が来年8月から少し変更されると報道されています。今まで以上に、強い選手が多く出場する大会で獲得できるポイントが高くなります。ということは米PGAツアーでプレーを続け、優勝したり上位に入賞することがますます有利になってきます。裏を返せば、日本ツアー、欧州ツアーの相対的な地位が弱くなるということを意味します。