プロテニスの大阪なおみ選手がメジャー大会前の記者会見を拒否し、主催者側から問題視された後、自らがうつであることを告白し話題となりました。
大阪選手の告白以降、ゴルフ界でも自らの精神状態をオープンにする選手が出てきました。今週の米PGAツアー「マヤコバ選手権」で5位タイに入ったマシュー ウルフ(22歳)もそのひとりです。
ウルフは2019年6月にオクラホマ州立大学を卒業してプロに転向し、わずか1か月後米PGAツアーの「3Mオープン」で初優勝しました。2020年には「全米プロ選手権」で4位タイ、「全米オープン」で2位と、破竹の勢いで世界ランキングを駆けあがり、12位まで到達しました。しかし、今年に入ってから突然調子を狂わせ始めて、世界ランキングも47位まで落としましたが、先月の「シュライナーズチルドレンオープン」で2位に入り、今週も優勝争いに加わって、復調のきざしを見せています。この間の心の葛藤をインタビューで告白しています。
そして今度は、マスターズで2度優勝経験のあるババワトソン(43歳)が、うつの経験を1冊の本「アップアンドダウン(Up and down,浮き沈み)」にして出版したことがニュースになっています。2012年に続いて2014年の「マスターズ」を優勝し、2つめのメジャータイトルを手にしたことで、一流選手として認められると、大会ごとに試合前記者会見に呼ばれ、TVへの出演が増える。また、ファンの自分に対する期待がどんどん大きくなり、それに応えようと努力する。十分に応えられないときは自分を責める。このような生活を続けていると、体重が15キロも減ってしまい、医者に相談しても理由がわからない。
ワトソンはそのような状態から脱するために、奥さんやキャディーといった周囲の人に、悩みを包み隠さず打ち明けて、一緒に話し合う。この過程の中で、自分が抱えている不安や恐怖をどうコントロールしていくのか。この点がうまくいきはじめたのか、ワトソンのゴルフの調子も最近上向いてきました。
ババワトソンの出版した本に興味のある方は、アマゾンより購入が可能です。