先週の米PGAツアー「マヤコバ選手権(World Wide Technology Championship at Mayakoba)」を制したのは、ノルウェー人のビクター ホブランド(24歳)でした。昨年のこの大会でも優勝しており、タイトル防衛に成功し連覇を達成しました。
メキシコで開催されたこの大会は、選手がプレーしているそばに野生のサルが現れたり、ちょっと目を離したすきに、サルに食べ物を取られたりと野性味たっぷりの雰囲気でした。
優勝したホブランドは、大会が始まる前に練習場でダニー リー選手に乞われて、自分のドライバーを試し打ちさせたのですが、リー選手が球を打つとシャフトが砕けて折れてしまいました。ドライバーヘッドの予備は手許にありましたが、シャフトはなく、仕方なくジェームズ ハーン選手から、同じヘッドでシャフトが少し異なり、長さも0.5インチ短いものを借りてプレーせざるを得ませんでした。
自分がいつも使って信頼しているドライバーを大会直前に失うことは、選手にとって大変ショックなことです。クラブを信じて思い切って振りぬくことが、なかなかむずかしいと思いますが、そのハンディを克服しての優勝は立派と言わざるを得ません。
ホブランドは、この勝利で米ツアー通算3勝目となり、ことしの6月には欧州ツアー「BMW国際」を優勝しているので、合わせて4勝目となり、世界ランキングも10位まで上がってきました。現在世界ランキング2位のコリン モリカワも24歳で同じ年。このふたりが間違いなく今後の米PGAツアーをリードしていきます。