石川遼

石川遼が、先月米PGAツアーの下部ツアー「コーンフェリーツアー」の2次予選会に出場して、最終試験に進めなかったことは、10月25日のブログで書きました。

https://worldgolfinformation.com/2021/10/25/

本日の新聞報道によると、石川はこの予選会のあと、日本に帰国してから定められている2週間の自主隔離をおこなわずに、千葉県内のゴルフコースでラウンドしたり、夜友人たちと飲み会を開いた。協会へ事情を説明した後、責任をとって選手会の副会長を辞任すると発表し、今週出場を予定していた「三井住友ビザ太平洋マスターズ」を棄権すると。

石川は米PGAツアーカードを失って、日本ツアーに戻ってきてからも、出場資格が与えられた米ツアーの試合には積極的に出場してきましたが、思うような結果が残せませんでした。今年は自分よりも後から米PGAに挑戦した松山英樹が、「マスターズ」に優勝したことで、自分のこころの中にあった思いが再燃したのかもしれません。下部ツアーのツアーカードを獲得し、そこで優勝か年間上位の成績を上げ、米PGAツアーに復帰しようとして2次予選会を受験しました。

しかし、2次予選を通過できず最終予選まで進めなかったことで、アメリカで来季プレーする道は絶たれた。日本ツアーもシーズン終盤戦となって高額賞金が用意されている大きな大会が目白押し。帰国後2週間の自主隔離をおこなってから、調整をおこなっていたら到底間に合わない。アメリカだけでなく日本でも結果が残せない。そんな焦りがあったのかもしれません。

しかし、石川のとった行動は完全にアウトです。アメリカの下部ツアー予選会への出場を決断した時点で、日程的に日本ツアーの終盤戦をあきらめなくてはならないことはわかっていたことです。それなのに最初の目的が達成できなかったから、こっそりと次の目的のために行動をする。決して許される行動ではありません。

石川はことし9月に30歳になりました。もう決して若くありません。日本ツアーでは実績も実力も認められた日本を代表する選手のひとりです。その自覚が強く求められます。