日本時間の明日夜から、中東ドバイで欧州ツアーのシーズン最終戦「ツアー選手権」がスタートします。シーズンを通して獲得するポイントランキング上位の選手に出場資格があり、日本人選手として孤軍奮闘している川村昌弘も出場します。彼は今シーズン優勝に手が届きませんでしたが、現在ポイントランキング46位の資格で出場します。
初日、2日のプレーは、ランキング下位の選手から2人ずつスタートしていきます。ポイントランキング3位のジョンラウムは棄権(既報)し、1位のコリン モリカワと2位のビリー ホーシェルの2人が最終組でスタートします。
コリンモリカワについては以前書いていますので参照ください。
https://worldgolfinformation.com/2021/10/27/
2位のビリー ホーシェルは、米PGAツアーで活躍する選手ですが、今年9月に開催された欧州ツアーの「PGA選手権」で優勝し、このポジションにいます。
出場する他の主要選手としては、ローリー マキロイ、シェーン ローリー、テリル ハットン、トミー フリートウッドがいます。マキロイは先月米ツアー「CJカップ」で今年2勝目を挙げて調子は上向きですが、ごく最近スイングコーチをかえたというニュースが少し気になるところです。この大会終了後の年間獲得ポイントによって、今年の欧州ツアー年間最優秀選手が決まります。
来年から欧州男子ツアーは、名称が「DPワールドツアー」と名称が変更となり、中東ドバイに拠点がある物流会社「DPワールド」がタイトルスポンサーを務めます。ヨーロッパ、北米地区で、これ以上ゴルフという競技が成長・発展することは難しいなかで、オイルマネーで潤っているアラブの国々は将来有望なマーケットとなっていきます。
ただ最大のネックとなるのは、中東がイスラム国であるという点です。基本的人権が十分に保証されていない。特に女性の地位が極めて低く、現在も一夫多妻制が認められている。こういったイスラム教に基づく社会が、男女平等をうたい、自由主義を標榜する欧米諸国の価値観とは大きくかけ離れています。
数年前に、サウジアラビアの皇太子が体制に批判的なジャーナリストをトルコで殺害するという事件が発生しました。このような事件がふたたび起こると、ツアーの発展に水を差すことになりかねない不安要因となります。