開催まであと85日に迫った今年最初のメジャー大会「マスターズ」関連のニュースが報道されています。
それは、マスターズの大会初日、第1組の選手がスタートする前にティーショットを打つ名誉スターター(honorary starter)に、新たにトム ワトソンが加わるというものです。2016年にアーノルド パーマーが亡くなってからは、ジャック ニクラウスとゲーリー プレーヤーがふたりで務めていました。昨年の大会ではあらたに黒人選手として初めて「マスターズ」に出場したリー エルダーが加わりました。かれは呼吸器系疾患を患っており、このときも鼻に管を通していて、スイングすることはできずに、椅子から立ち上がってパトロンの拍手に手をあげて答えたのみでした。その彼が昨年11月に亡くなったことは以下のブログに書いていますので、ご一読を。
https://worldgolfinformation.com/2021/12/01/
トム ワトソンは、言うまでもなくゴルフ界のレジェンドのひとりで、「マスターズ」では2度の優勝経験があり、メジャー獲得総数8は歴代6位の記録です。また、直近の話題としては、59歳で出場した2009年の「全英オープン」で、優勝争いを演じましたが、プレーオフ4ホール目でスチュアート シンクに敗れ、惜しくも優勝を逃したことです。もし彼が優勝していたら、昨年フィル ミケルソンが50歳で「全米プロ選手権」を制したことは、9歳も若いのでさほど騒がれることはありませんでした。
あらたに加わったワトソンについて、マスターズの主催者オーガスタナショナルは、今後ずっと名誉スターターを務めるのか、今回だけのスポットとなるのかを明確にしていません。名誉スターターという役割は、すぐに補充しなければ大会の運営に支障が生じるといった実務的なポジションではなく、あくまで大会に花を添え、盛り上げるはたらきをします。
新しくスターターとして迎えたリー エルダーが亡くなってわずか1か月半で、後任に終生の名誉スターターを決めることは、亡くなったリー エルダーに対して大変失礼な気がします。なので、ワトソンは今回1回だけで、来年は新たな人が選出されるのではないかと当ブログでは考えます。そして来年の新スターターとして、いまでも現役で活躍する女性ゴルファーのローラ ディビス選手を大胆予想します。