米LPGAツアーは今週「ゲインブリッジLPGA」が開催され、ツアーカードをもつ選手が出場し、今季のシーズンが本格的にスタートします。この米LPGAツアーには下部ツアーがあり、「シメトラツアー」という名で呼ばれていました。シメトラという中堅生命保険会社がツアーのタイトルスポンサーをつとめていたからです。
この「シメトラツアー」というツアー名称が、今(2022年)シーズンより「エプソンツアー」に変更となりました。日本の企業セイコーエプソンのアメリカにある関連会社「エプソン アメリカINC」が新たに5年契約を結び、ツアーのタイトルスポンサーになりました。
ちなみに「欧州男子ツアー」も今季から、アラブ首長国連邦ドバイに拠点をおく「DPワールド」という物流会社がタイトルスポンサーとなって、名称が「DPワールドツアー」と変更になりました。
潤沢なオイルマネーを持つ中東諸国は、近年自国の国際的プレゼンスを高めようとして、あるいは国内の人権抑圧に対する海外からの批判をかわすねらいで、国際的スポーツに多額の資金を投入しています。今季よりゴルフの「アジアンツアー」にも出資しました。また、モータースポーツF1がアブダビで開催され、今年はワールドカップサッカーがカタールで開催されます。
かつては多くの日本企業が、欧州ツアー、米ツアーで多くの試合のタイトルスポンサーになっていた時代がありましたが、現在はホンダ、ソニー、ZOZOくらいで企業の数が大きく減少しました。そんな中、米LPGAの下部ツアーに新たに出資するセイコーエプソンの動きはいったいどんな思惑があるのでしょうか?