フィル ミケルソンが窮地に陥っています。あるゴルフメディア記者とのインタビューの中で爆弾発言をし、その内容がSNSに上がったためです。
米PGAツアーで活躍するトップ選手を高額の移籍金で引き抜いて、チーム戦で戦う新リーグを立ち上げようと画策するサウジアラビアのファンドについて、この構想に自分が関与していたと話したのです。
また、ミケルソンは以前から米PGAツアーに対する不満を抱いており、その不満を解消するために新リーグ構想を利用したとも述べています。
さらに、新リーグ構想のバックにいるサウジアラビアのいう国はとてもひどい国で、皇太子は反体制派のジャーナリストを殺害し、また同性愛者は処刑されるなど人権侵害がはなはだしい。しかし、そんなひどい国が立ち上げようとしている新リーグ構想であっても、競わせることによって米PGAツアーから大きな譲歩を引き出すことができる、と。
ミケルソンが「皇太子が反体制派のジャーナリストを殺害した」と明言したこと、人権が十分に保障されていない国だと批判したことは、新リーグのバックにいるサウジアラビアにとっても看過できないことです。
間髪を入れずに、ミケルソンのメインスポンサーであるコンサルティング会社KPMGは彼との契約を解消しました。ハイネケン(ビール会社)、キャラウェイ、フォード、ロレックスなど他の大手スポンサーが今後どんな対応にでるのでしょうか?
ミケルソンはSNSで謝罪文を発表し、しばらくのあいだ謹慎すると言っています。米PGAツアーは、新リーグにいかなるかたちであっても関与した選手はツアーから追放すると以前から警告しており、今回ミケルソンが関与したことに対してどう対応するのか、どんな処分を下すのか大いに注目されます。