今週の米ツアー「バレロ テキサスオープン」に出場していた松山英樹は、2日目の前半(10番から18番)を1アンダーの35で終えた後、首から肩にかけて痛みが強くなり棄権しました。
松山は伝えられるところによると、3月初旬の「アーノルドパーマー招待」の試合中に肩と首筋を痛めました。この試合はなんとか最終日までプレーし、20位タイの成績をあげましたが、翌週の第5のメジャー大会と言われる「プレイヤーズ選手権」には出場しませんでした。
その後2週間休養をとって臨んだのが、今週の「バレロテキサスオープン」だったのですが、首と肩の状態が十分ではなかったようです。というよりは、来週の「マスターズ」のタイトル ディフェンスのため、無理をせず大事をとったというところだと思います。
来週「マスターズ」が始まりますが、ディフェンディング チャンピオンとして、松山には大きな仕事が待っています。大会前の火曜日に、歴代のマスターズ優勝者が集って「チャンピオンズ ディナー」が催されます。
このディナーでは、前年の大会で優勝した選手がホストを務めることになっているので、今年は松山がおこなうことになります。ホストとしてディナーで出されるコースメニューのひとつひとつを選ばなければなりませんが、一番大変なのはホストとしてディナーの最後におこなうスピーチです。
松山は今までインタビューはすべて、自分が雇っている通訳を介しておこなってきました。しかし、歴代のチャンピオンのみが参加を許されるディナーに、彼の通訳が加わることが許されるとは思えません。なぜなら、マスターズを制覇したものだけが共有できる喜び、苦しみ、悩みなどが話題となるからです。
英語でするスピーチの原稿をおぼえなくてはならない。おそらく、このことで今松山の頭の中は一杯のはずです。でもこれをいい機会にして、今後インタビューされたとき、英語で受け答えするように努めれば、もっと米ツアーに溶け込んでいけるのではないかという気がします。