先週の米ツアーは、「メキシコ オープン」が、メキシコ中東部で開催され、世界ランキング2位のジョン ラウム(27歳)が優勝しました。米ツアー通算7勝目となります。

「メキシコオープン」は、1944年から始まったメキシコの国名を冠した「ナショナル オープン」ですが、今季から米PGAツアーの公式競技となりました。この大会で米PGAツアーに組み込まれている「ナショナルオープン」は、全米オープン、全英オープン、カナダ オープン、スコットランド オープンに次いで5つめとなります。
「メキシコ オープン」が初回の大会であり、アメリカ国外での開催ということで、多くの主力選手は出場を見送って、今週の「ウェルズ ファーゴ選手権」に出場します。そのため世界ランキング35位内の選手でこの大会に出場したのは、ラウムを入れてわずか5名でした。ランキング1位のスコッティ シェフラーが不在の大会で、2位のラウムがしっかり面目を保ち、見事勝ち切りました。
マスターズを制覇したランキングトップのシェフラーが獲得したポイントは100ポイントに対して、今回優勝したラウムが獲得したポイントはわずか32ポイントなので、選手層の厚さ(どれだけランキング上位の選手が出場しているか)は約3分の1となります。この試合でランキングの1位、2位が入れ替わることはありません。ちなみに同じ週に開催された日本ツアー「中日クラウンズ」で優勝した稲盛佑貴が獲得したポイントは16点です。
「メキシコオープン」に、松山、金谷は出ていませんでしたが、小平智が出場しました。小平は3日まで67,69、67のスコアと好調で、12位タイで最終日をスタートしましたが、71のパープレーでスコアを伸ばすことができず、15位タイの成績に終わりました。この結果、シーズン終了時に125位以内に入れば来季のツアーカードを獲得できるフェデックスカップポイントの順位は183位から160位と順位を上げましたが、まだほど遠い位置にいます。
米PGAツアーは、最終戦「ツアー選手権」を含めて残りあと18試合です。今季ツアーカードを喪失している小平が出場できる試合は、この中でもメジャー大会と同じ週に開催される大会などに限定されます。残されたわずかなチャンスをなんとかものにしてほしいと願っています。