今季男子ゴルフメジャー第3戦「全米オープン」は、イギリスのマット フィッツパトリック(27歳)が優勝し、初めてのメジャータイトルを手にしました。
ザラトリスに1打リードして迎えた最終72ホールめ、フィッツパトリックの打ったティーショットはフェアウェー左のバンカーに入ります。しかし、そこから2打目をしっかりとグリーンにのせ、2パットでパーとします。一緒に回っているウィルザラトリスも2オンに成功し、3打目のパットを入れればバーディーで、フィッツパトリックとのプレーオフに持ち込むことができましたが、そのパットはわずかに左にはずれ、フィッツパトリックの優勝が決まりました。
フィッツパトリックは、DPワールドツアー(旧欧州ツアー)では8勝を挙げていますが、米PGAでは今まで優勝がありませんでした。これまで彼の評価は、DPワールドツアーで優勝する力はあっても、ベストの選手が競う米PGAツアーでは勝てないというものでした。
とはいっても、大学はアメリカ イリノイ州のノースウェスタン大学に進学し、2013年には「全米アマ」のタイトルを獲得しているので、ポテンシャルは非常に高い選手です。
また、先週の「カナディアンオープン」では10位タイ、先月の「全米プロ選手権」で5位タイ、その2週間前の「ウェルズファーゴ選手権」で2位タイ、4月の「マスターズ」で14位タイと、最近確実に実績を積み上げてきていました。なので、努力が実を結んだというか、機が熟したというところでしょうか。この優勝で世界ランキングを19位から一気に9つ上げ10位に入ってきました。
ここからは、わたしの全米オープン優勝者予想の検証をおこないます。6月15日のブログでサム バーンズとウィル ザラトリスを挙げていました。
https://worldgolfinformation.com/2022/06/15/
ザラトリスは残念ながら2位に終わりましたが、今後のメジャー大会でも活躍が期待できそうです。彼はまだ米PGAツアーでは優勝経験がありませんが、ブルックス ケプカのようにメジャー大会にめっぽう強い選手です。もうひとりのサム バーンズは最終日7位タイからスタートしましたが、スコアを落とし結局27位タイに終わりました。
もうひとつの検証は、初日のラウンドで上位に入った選手について、世界ランキングの順位があまりに低いので優勝はありえない。4日間上位をキープすることすらできないと書きました。
https://worldgolfinformation.com/2022/06/17/
彼らの最終成績は、
アダム ハドウィン(世界ランキング105位) 7位タイ
カラム タレン (同445位) 31位タイ
ディビッド リングマース (同592位) 49位タイ
ジョエル ダーマン (同130位) 10位タイ
MJダヒュー (同296位) 31位タイ
マシュー ニースミス (同166位) 37位タイ
ヘイデンバックリー(同259位) 14位タイ
世界ランキングの順位はけっしてうそをつきません。
「全米オープン」が終わったので、今季残るメジャー大会は「全英オープン」だけとなります。今年は節目の大会となる第150回大会で、ゴルフの聖地「セントアンドリュース オールドコース」で開催されます。
ディフェンディング チャンピオンはコリン モリカワですが、彼は近々ブルックス ケプカ、ビクター ホブランド、エグザンダー シャフレなどの選手とともにLIVゴルフに移籍すると噂されています。コリン モリカワが、米PGAとDPワールドツアーが共催する「全英オープン」へ出場することが認められるのかどうか注目されます。