全英オープン チャンピオンのスミスにLIV移籍の噂

先週の「全英オープン」を優勝したキャメロン スミスですが、試合後の記者会見の中でLIVゴルフへの移籍の噂を強く否定しなかったため、波紋を広げています。

グレッグ ノーマンは故郷オーストラリアの大先輩であり、オーストラリア人による全英オープン優勝は、1993年のグレッグ ノーマン以来となります。

ノーマンはLIVゴルフを将来、世界各地にフランチャイズを置くチームが互いに競う試合形式にもっていきたいという希望があり、オーストラリア人4名によるチーム編成を目指し、アダム スコットやキャメロン スミスにすでにコンタクトを取っていると言われています。

4大メジャータイトルのひとつを獲得したばかり選手が、LIVゴルフに移籍するというのは非常にインパクトがあり、LIVゴルフの評価を高めます。また、LIVゴルフに移籍した選手には、現在世界ランキング算出のもとになるポイントが与えられないので、ランキングは今後徐々に下がっていくしかありません。ランキングが50位より下がるとメジャー大会への出場資格も失ってしまいます。

しかし、メジャー大会に優勝した選手は今後5年間の間すべてのメジャー大会へ出場することが可能なので、現在のルールに変更がない限り、仮に今スミスが移籍しても5年間はLIVゴルフ所属の選手ではあるけれどメジャー大会へ出場して優勝を目指し、またLIVゴルフの存在をアピールすることができます。

キャメロン スミスは現在28歳です。怪我をせずに今季3勝した今の調子を維持することができれば、きっとメジャー大会でもう1回か2回は優勝できると考えるのが普通です。高額の移籍金を受け取ってLIVに移ってしまうと、5年後の33歳のときにはメジャーへ出場する道が閉ざされてしまっているかもしれません。

優勝後のインタビューの中で明言を避けたのは、スミスはローリー マキロイのように思ったことをずけずけというタイプの選手ではないということ。そして、LIVゴルフをリードしているのがグレッグ ノーマンで、故郷の大先輩がやっていることを強く非難することは控えたいという気持ちが働いたためのような気がします。

初メジャータイトルを手にした若いスミスが移籍することはないでしょう。