今季の米PGAツアーは、8月25―28日の日程でシーズン最終戦「ツアー選手権」がおこなわれて幕を閉じます。最終戦ではプレーオフを最後まで勝ち残った30名の選手によって、フェデックス チャンピオン(年間最優秀選手)の座が競われます。
そのあとで始まる来季シーズンの日程が、米PGAツアーより少しずつ明らかにされてきていますが、毎年10月末に中国上海で開催される予定だった「WGC HSBCチャンピオンズ」の中止が発表されました。コロナ禍の影響で2020年、21年に続き、3回目の中止決定です。また、先日は今まで韓国で開催されていた米ツアーの大会「CJカップ」が3年連続アメリカ本土で開催されることも発表されています。
この2つの決定で大きく影響をうけるのが、「ZOZO選手権」です。コロナ禍の前までは、韓国で「CJカップ」が行われ、翌週に日本で「ZOZO選手権」が開かれ、その次の週に「HSBCチャンピオンズ」が開催されていました。「CJカップ」も「ZOZO選手権」予選カットなしの大会で、「HSBCチャンピオンズ」は基本世界ランキング50位以内の選手に出場資格がある大会です。
コロナウィルスがまん延するまでは、3週間連続アジアで試合が開催され、しかも3試合とも予選カットがないため、多くのトッププロを引き寄せてきました。しかし、今年は「ZOZO選手権」だけがぽつんとアジアで開催されます。予選カットがない試合とはいえ、わずか1試合のためだけにトッププロが日本にやってくるとは思えません。
昨年の「ZOZO選手権」に出場した松山英樹は、「マスターズ」優勝後の凱旋帰国という意味合いがあり、また期待どおり最終日優勝争いを演じて、見事勝ち切ったので、大いに盛り上がりました。松山は地元開催試合であり、ディフェンディングチャンピオンなので、さすがに今年の大会を欠場するということはないでしょうが、それ以外のトッププロについてはまったく期待薄です。
日本にやってくることが予想されるは、とにかく米PGAツアーの大会で1勝をあげたい、「ZOZO選手権」でも米ツアー1勝にはかわりない、有力選手が不在なので優勝して100万ドル以上の賞金を獲得し、2年間のツアーカードを手に入れるチャンスは大きいと考える中堅どころの選手です。
すると、名前をあまり聞いたことのないような米PGAツアー選手と日本ツアーでプレーする選手、さらに「なんで、今田竜二が出るの?」のような思いもしない選手がスポンサー推薦で出場するような試合になりそうです。